「Suicaのペンギンが卒業するらしい」というニュースを見て、手元のSuicaを見ながらちょっと寂しくなっていませんか。結論から言うと、Suicaのペンギンが卒業するのは2026年度末=2027年3月末日。2026年7月現在で、残された時間はおよそ8か月です。
ただ、ここで大事なのは「卒業=ペンギンが消える」ではないということ。手持ちのSuicaカードもモバイルSuicaも、卒業後まったく変わらず使えます。変わるのは、これから駅や広告で目にする「Suicaの顔」だけです。
そしてこの卒業、単なる世代交代ではありません。2026年秋にSuicaがコード決済に対応し、チャージ上限が2万円から最大30万円に跳ね上がる——そんな「Suicaの大改造」とセットで決まった話なんです。この記事では、卒業までの正確なスケジュール、後継キャラの決まり方、そして卒業前の今だからこそできる「ペンギンに会いに行く方法」まで、公式発表をもとに全部まとめます。
📝 この記事でわかること
- Suicaのペンギンが卒業する正確な日と、そこまでの全スケジュール
- 25年愛されたキャラを引退させる、JR東日本の本当の狙い
- 手持ちのSuicaや定期券への影響が「ゼロ」だと言い切れる理由
- 卒業前の今だからできる、限定画像集め・銅像めぐり・グッズの買い方
Suicaのペンギンの卒業はいつ?2027年3月末までの全スケジュール

卒業日は2027年3月末日。最後は「バトンタッチ式」で見送られる
Suicaのペンギンが卒業するのは、2026年度末にあたる2027年3月末日です。JR東日本は2025年11月11日の発表で「2026年度末をもって卒業し、新たなキャラクターへバトンタッチする」と明言しています。
面白いのは、ただ静かにフェードアウトするわけではないこと。2026年2月19日に公表された「Suicaの新たなイメージキャラクターの誕生プロセス」では、2027年3月末日にバトンタッチ式を開催する予定とまで書かれています。25年間Suicaの顔を務めたキャラクターを、きちんとセレモニーで送り出すという設計です。
「年度末」という言い方がピンと来ない人のために整理すると、2026年度は2026年4月1日〜2027年3月31日。つまり卒業は2027年3月31日と考えておけば間違いありません。「2026年で終わりなら今年の12月まで?」と勘違いしている人が意外と多いので、ここは押さえておきたいところです。
逆に言えば、2027年3月31日までは公式のイメージキャラクターとして現役。この記事を読んでいる2026年7月時点なら、まだ8か月以上あります。慌てて「もう会えない」と思う必要はありません。
発表は2025年11月11日。実は「Suica大改造」の発表と同じ日だった
卒業が発表されたのは2025年11月11日。ただ、この日はペンギンの話だけをするための発表ではありませんでした。JR東日本が「Suica Renaissance」第2弾として、Suicaそのものを根本から作り替える構想を打ち出した日だったんです。
この日発表された内容には、コード決済への対応、タッチせずに通れるウォークスルー改札、センターサーバーで残高を管理する新しい仕組みなどが並んでいました。ペンギンの卒業は、その長大な発表資料の一項目として登場します。
にもかかわらず、翌日以降にSNSでいちばん拡散したのは「Suicaのペンギンが消える」という話題のほうでした。改札のシステムが大きく変わるという鉄道史レベルの話より、ペンギンの去就のほうが刺さった——それだけこのキャラクターが生活に溶け込んでいた証拠とも言えます。
ちなみに、発表資料そのものはJR東日本の公式サイトで誰でも読めます。「本当のところ何が書いてあったのか」を確かめたい人は、JR東日本「Suica Renaissance」第2弾のプレスリリースに直接あたるのがいちばん早いです。
2026年7月現在、どこまで進んだ?進行中のスケジュール早見表
卒業までの動きは、すでにかなり具体的に走っています。2026年2月中に選考委員会が発足し、同月からグループ社員への意見募集と若手クリエイターへの原案制作の委嘱がスタート。3月6日には限定画像がもらえるキャンペーンが始まり、4月には特設サイトが公開されました。
この先の大きな山場は2026年夏の「後継キャラ3案の公表」、そして2026年11月18日の新キャラクター発表です。11月18日はSuicaのサービスが始まった記念日で、2026年はちょうど25周年にあたります。
| 時期 | できごと | 状況 |
|---|---|---|
| 2025年11月11日 | 卒業を発表 | 完了 |
| 2026年2月19日 | 後継キャラの誕生プロセスを公表 | 完了 |
| 2026年3月6日〜11月30日 | 改札タッチで限定画像プレゼント | 開催中 |
| 2026年4月1日 | 特設サイト「Penguin Years」公開 | 公開中 |
| 2026年夏 | 後継キャラ3候補を公表・投票開始 | まもなく |
| 2026年夏以降 | 限定グッズを順次発売 | まもなく |
| 2026年11月18日 | 新キャラクター発表(Suica25周年) | 予定 |
| 2027年3月末日 | 卒業・バトンタッチ式 | 予定 |
| 2027年4月 | 新キャラクターデビュー | 予定 |
この表を見ると、2026年の秋〜冬がいちばん動きの多い時期だとわかります。特に11月18日は、25周年の記念日と新キャラ発表が重なる「Suica史上いちばん濃い1日」になりそうです。
「卒業したらペンギンが消える」は誤解。なぜそう広まったのか
発表直後、SNSでは「Suicaのペンギンが消える」「もう見られなくなる」という受け止めが一気に広がりました。ただ、発表内容を読むかぎり、これは正確ではありません。公表されているのは「Suicaのイメージキャラクターという役割を新キャラクターへ引き継ぐ」ということです。
誤解が広まった理由は、たぶん「卒業」という言葉の強さにあります。企業のキャラクター交代は普通「リニューアル」「刷新」と表現されることが多いなか、あえて人格を持った存在として「卒業」と言った。だからこそ「もう会えなくなる」という感情的な受け取られ方をしたわけです。
実務的な話をすると、いま財布に入っているペンギン柄のSuicaカードは卒業後も普通に使えますし、チャージも改札通過も止まりません。定期券として使っていても影響はゼロです。この点は後半のH2でくわしく整理します。
「卒業だから今のうちにSuicaを買い替えないと」という判断は不要です。カードの有効性・残額・定期券情報はキャラクター交代とはまったく別の話で、公式にも利用停止のアナウンスは出ていません。
25年も愛されたキャラを、なぜ今引退させるの?
キーワードは「移動と少額決済のデバイス」から「生活のデバイス」へ
JR東日本が挙げている理由は、Suicaそのものの立ち位置が変わるから。これまでのSuicaは「移動と少額決済のデバイス」でしたが、これからは「生活のデバイス」へと進化させる——その象徴として、新しいキャラクターが必要になった、という説明です。
ここは少し噛み砕く必要があります。Suicaのペンギンは、改札をタッチして通る、コンビニで数百円を払う、という日常のシーンにぴったり寄り添うキャラクターとして機能してきました。かわいくて、小さくて、生活の隅にいる。だからこそ25年ももった。
でも、これからのSuicaはチャージ上限が最大30万円に広がり、オンライン決済にも使え、いずれはタッチすらしなくても改札を通れるようになります。「小銭のかわり」ではなく「お金と移動の基盤」になるわけです。そのスケール感に、いまのペンギンのままでは合わない、という判断があったと読めます。
納得できるかどうかは人それぞれですが、少なくとも「飽きたから変える」という話ではないのは確かです。裏側にはSuicaの機能そのものの大改造があり、キャラクター交代はその一部として設計されています。
2026年秋、Suicaのコード決済「teppay」で2万円の壁が30万円になる
卒業の背景を理解するうえで外せないのが、2026年秋にスタートするコード決済サービス「teppay(テッペイ)」です。モバイルSuicaアプリに搭載され、モバイルPASMOでも2027年春から使えるようになる予定です。
いちばん大きな変化は金額の上限です。これまでのSuicaはチャージ上限が2万円で、家電や宿泊費のような支払いには使えませんでした。teppayでは利用状況や本人確認の状況に応じて最大30万円までチャージ可能になります。長年言われてきた「2万円の壁」が、15倍に広がる計算です。
しかも別アプリのダウンロードや新規登録は不要で、モバイルSuicaアプリの中で完結する設計。コード決済のほかに、残高を人に送る機能、オンライン決済、地域限定のバリューなども予定されています。
実用面のコツを挙げるなら、いまモバイルSuicaを「改札とコンビニだけ」で使っている人は、2026年秋以降に支払い手段の棚卸しをしておくと得です。2万円の壁があるせいで別の決済アプリに逃がしていた支払いを、Suicaに寄せられる可能性が出てきます。
ちなみに、SuicaはJR東日本の普通列車グリーン車の乗車にも使えます。Suicaでの支払いをもっと日常的に使い倒したい人は、こちらの記事も参考になります。

東海道線のグリーン車、料金がよく分からなくて毎回ふつうの普通車で立っていませんか?結論から言うと、東海道線のグリーン車は50kmまで750円・100kmまで1,…
ウォークスルー改札にSuicaアプリ。2028年度までのロードマップ
teppayの先には、さらに大きな計画が控えています。2027年度にはSuicaの利用エリアを統合する予定で、これまで別々だった首都圏・仙台・新潟などのエリアがつながります。エリアをまたぐ利用でエラーになる問題が解消に向かう、地味だけれど効く改善です。
そして2028年度には「Suicaアプリ(仮称)」とセンターサーバー型の鉄道チケットが登場予定。チケットも電子マネーの残高もセンターサーバーで一元管理する仕組みに切り替わっていきます。カードのICチップの中に残高を持つ、という20年以上続いた前提が変わるということです。
さらに将来的には、タッチせずに改札を通過できる「ウォークスルー改札」や、改札機がない駅で位置情報などを活用して乗車を判定する仕組みも目指すとされています。「Suicaをタッチする」という動作そのものがなくなる未来が、公式資料に書かれているわけです。
Suicaのペンギンが担ってきた「タッチする」というジェスチャーは、広告表現として何度も使われてきました。そのタッチ動作自体が将来なくなる可能性がある——キャラクター交代のタイミングとしては、これ以上ないくらい理屈が通っています。
なぜ2026年11月18日なのか。25周年という節目の重さ
後継キャラクターの発表日が2026年11月18日に設定されているのは偶然ではありません。Suicaのサービスが始まったのが2001年11月18日、首都圏424駅から。つまり2026年11月18日でちょうど25周年です。
25年でSuicaはどこまで広がったか、数字で見るとわかりやすいです。発行枚数はカードとモバイルの合計で約1億2000万枚(2025年10月時点)。Suicaが使える店舗は約218.4万店(2025年9月時点)に達しています。日本の人口とほぼ同じ枚数が世に出ている計算です。
これだけの規模になったサービスの節目に、キャラクターを含めてまるごとリニューアルする。企業としては、これ以上のタイミングはありません。逆に言えば「25周年に間に合わせる」という締め切りがあったからこそ、卒業が2026年度末という具体的な日付で切られたとも読めます。
ファンとしての実用的なポイントを言うと、11月18日前後は記念グッズやキャンペーンが集中する可能性が高い日です。カレンダーに印をつけておくと、限定モノの取りこぼしを防げます。
実は名前がない?25年で誰も知らなかったペンギンの正体

初登場は1998年の絵本。Suicaのために描かれたキャラではなかった
まず驚かれるのがここ。Suicaのペンギンは、Suicaのために新しく描き下ろされたキャラクターではありません。イラストレーター坂崎千春さんが手がけた1998年発行の絵本『ペンギンゴコロ』に登場していたペンギンが原型です。
つまり、Suicaのサービス開始が2001年ですから、ペンギンのほうが3年先輩ということになります。絵本の中で生きていたキャラクターが、たまたま鉄道のICカードの広告に起用され、そのまま日本一有名なペンギンになった——という流れです。
鉄道での初仕事は、2001年4月8日から埼京線の各駅で始まったモニターテストの募集用冊子でした。この時点では「Suica導入キャンペーン用のイラスト」という位置づけで、25年後に1億2000万枚のカードを背負う存在になるとは、誰も思っていなかったはずです。
この経緯を知ると、「卒業」という表現の意味も少し変わって見えます。Suicaのイメージキャラクターという役割を終えるのであって、坂崎さんが描いてきたペンギンという存在そのものが消えるわけではない、という理解ができるからです。
名前がないのは「あなたの分身」だから
25年間、このペンギンには公式の名前がありません。ふなっしーにもくまモンにも名前があるのに、Suicaのペンギンだけは「Suicaのペンギン」としか呼ばれない。これには明確な理由があります。
公式の考え方は、「それぞれの生活者が所有するICカードの分身」だから。名前をつけないことで、男の子にも女の子にも、大人にも子どもにも見える存在になり、使う人それぞれが自分を重ねられる。あえて設定を空白にしておく、というデザイン上の判断です。
これは実際うまく機能しました。名前がないから「〇〇ちゃんのグッズ」ではなく「Suicaのグッズ」として売れる。名前がないから、通勤中のサラリーマンが持っていても子どもが持っていても違和感がない。キャラクタービジネスの定石からは外れた設計ですが、生活インフラの顔としては正解だったと言えます。
ちなみにモデルになったのはアデリーペンギン。南極に生息する、ずんぐりした体型に白いアイリングが特徴の種類です。動物園で見かけたら「あ、Suicaの人だ」となるので、上野動物園などに行く機会があればぜひ探してみてください。
Suicaカードにペンギンが載ったのは、実はサービス開始から2年半後
これはかなりマニアックな話。2001年11月18日のサービス開始当初、Suicaカードの券面にはペンギンが描かれていませんでした。緑のデザインだけで、電子マネーのマークもなかったのです。
券面にペンギンが登場したのは、Suicaで買い物ができる電子マネーサービスが始まった2004年3月22日から。つまり最初の2年4か月ほど、ペンギンは「ポスターの中の人」であって「カードの中の人」ではなかったことになります。
この事実、SNSで話題になった「ペンギンが消える」という反応と重ねると味わい深いものがあります。多くの人が「Suicaといえばあのカードのペンギン」と思っているけれど、そもそも最初はカードにいなかった。ペンギンがSuicaの顔になったのは、Suicaが電子マネーになったタイミングだったわけです。
そして今回、Suicaがさらにコード決済へと踏み出す2026年に、そのペンギンが役目を終える。Suicaの機能が拡張するたびに顔が変わってきた、と整理すると筋が通っています。
10万枚限定の記念カードが、オークションで1万円超になった話
サービス開始日の2001年11月18日、JR東日本は「Suicaデビュー記念Suicaイオカード」を10万枚限定で発売しました。額面以上の価値がつくとは誰も想像していなかったこのカードは、その後ネットオークションで1万円を超える価格で取引されるようになります。
当時のSuicaイオカードはデポジット500円+チャージ額で買えるものでしたから、投じた金額の何倍にもなった計算です。「限定Suica」がコレクターズアイテムとして扱われる文化は、このあたりから始まったと言っていいでしょう。
この歴史を踏まえると、卒業前後に出てくる限定グッズや記念デザインに人が殺到するのは、ある意味当然の反応です。ただし後述しますが、「限定=将来値上がり」と決めつけて買い込むのは冷静に考えたほうがいい部分もあります。
実用的なコツを挙げるなら、記念デザインのカードやグッズを狙う場合は、発売初日の午前中に動くのが基本。過去のパターンでは、駅の窓口や店舗に朝から列ができるケースが多く、昼を過ぎると完売しているという流れが定番です。
手持ちのSuicaはどうなる?卒業後も変わらないこと・変わること
結論、カードもモバイルSuicaもそのまま使える
いちばん気になるところを先に。いま持っているSuicaカードもモバイルSuicaも、2027年4月以降まったく変わらず使えます。キャラクターの卒業とカードの有効性は完全に別の話で、サービス停止や強制切り替えのアナウンスは一切出ていません。
理由はシンプルで、今回発表されたのは「イメージキャラクターの交代」であって「カード仕様の変更」ではないからです。券面にペンギンが印刷されているカードも、そのまま改札を通れますし、チャージも残高の利用もできます。
実際、Suicaには過去にも券面デザインの変更がありましたが、旧デザインのカードが使えなくなったことはありません。今回も同じ扱いになると考えるのが自然です。
気をつけるべきなのは、キャラクターとは無関係な一般ルールのほう。無記名のSuicaカードは10年間まったく使わないと失効するという取り扱いがあります。引き出しに眠らせているペンギン柄のカードがあるなら、卒業を機に一度チャージして使ってみるのが安全です。
なお、Suicaで乗り越したときの精算方法など、日常の使い方は卒業後も何ひとつ変わりません。基本の使い方を確認しておきたい人はこちらもどうぞ。

降りる駅で改札に引っかかって「乗り越し精算してください」と言われ、精算機の前で「どのボタン?」と固まった経験、ありませんか。あるいは定期券で1駅だけ足を延ばした…
定期券・グリーン券・オートチャージも影響ゼロ
Suica定期券を使って通勤・通学している人も、心配は不要です。定期券情報はカードのICチップに記録されていて、キャラクターとは何の関係もありません。2027年4月をまたぐ定期券を買っても、そのまま使い続けられます。
Suicaグリーン券も同じ。普通列車のグリーン車をSuicaで利用する仕組み、天井のランプにタッチする操作、いずれも変わりません。オートチャージ設定、モバイルSuicaの定期券、新幹線eチケットサービスとの紐づけも継続されます。
むしろ2027年度以降は、Suicaの利用エリア統合が進む予定なので、使い勝手は良くなる方向です。首都圏・仙台・新潟といったエリアの壁がなくなれば、これまで「エリアをまたぐと改札で止められる」という不便が減っていきます。
定期券まわりで損をしないコツを1つ。区間変更や新規購入のタイミングは、キャラクター交代ではなく「割引率が変わる境目」で判断するべきです。1か月・3か月・6か月でどれだけ差が出るかは、こちらで計算方法をまとめています。

「定期券っていくらになるんだろう?」と気になって計算しようとしたら、思ったより複雑で手が止まった…という経験、ありませんか。区間・種類・期間の組み合わせで金額が…
変わるのは広告・グッズ・キャンペーンの「顔」
では実際に何が変わるのか。答えは目に見える部分だけです。駅貼りポスター、車内広告、CM、公式サイトのビジュアル、キャンペーンのメインキャラクター、そしてグッズ。これらが2027年4月以降、新しいキャラクターに置き換わっていきます。
グッズについては、卒業後にSuicaのペンギン商品が新しく作られる予定は公表されていません。つまり2026年度中に出るものが、事実上「最後のライン」になる可能性が高いということです。JR東日本は2026年夏以降に限定グッズを順次発売すると発表しているので、この夏から冬にかけてが本番になります。
ただし、すでに販売済みのグッズが使えなくなるわけではもちろんありません。ぬいぐるみもマグカップもそのまま。「買えなくなる」だけで「使えなくなる」わけではない、という区別が大事です。
実用的な判断としては、「本当に欲しいものだけ2026年度中に押さえる」が正解です。焦って全部買うより、Penguin Years特設サイトで発売情報を追いながら、狙いを定めたほうが後悔が少なくなります。
Q&Aで整理|よくある不安をまとめて解消
ここまでの内容を、質問形式でまとめておきます。周囲に「ペンギン卒業でSuicaどうなるの?」と聞かれたときの答え方としても使えます。
もう1つよく聞かれるのが「新しいキャラが気に入らなかったら?」という質問。これについては、2026年夏に公表される3候補にお客さま投票が用意されています。文句を言うより投票する、というのがいちばん建設的な参加のしかたです。
後継キャラはどう決まる?小山薫堂さんが座長を務める選考委員会の中身
選考委員会は5人体制。座長は放送作家の小山薫堂さん
新しいキャラクターは、JR東日本の社内だけで決めるわけではありません。2026年2月中に外部の専門家を含む選考委員会が発足しています。
座長を務めるのは小山薫堂さん。「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」の総合プロデューサーという肩書で参加しています。委員は、モデルの市川紗椰さん、キャラクターデザイナーのきはらようすけさん、デザイナー/アーティストの篠原ともえさん、クリエイティブディレクターの水野学さんの4名です。
顔ぶれを見ると、キャラクターデザインの実務家、ブランド設計の専門家、そして鉄道に詳しい発信者がバランスよく入っているのがわかります。市川紗椰さんは鉄道好きとして知られる人でもあり、「鉄道ファンの目線」を委員会に入れる意図が読み取れます。
25年ものあいだ日本の生活に定着したキャラクターの後継を決める以上、社内の企画会議だけでは決めきれない。そう判断したからこその外部委員会だと考えると、JR東日本がこの交代をかなり慎重に扱っているのが伝わってきます。
原案を描くのは「若手クリエイター」。あえてベテランに頼まない理由
原案イラストの制作は、選考委員会が指名した若手クリエイターに委嘱されています。実績のある大御所に一発で描いてもらうのではなく、若手に投げるという選択です。
背景には、新キャラクターが担うべき役割があります。Suicaを「生活のデバイス」へと押し広げていく象徴を作るなら、これから10年20年と一緒に育っていくキャラクターが必要になる。25年後まで見据えるなら、描き手も次の世代であるべき、という発想は理にかなっています。
あわせて、2026年2月からJR東日本グループの社員に対して「新キャラクターへの期待」を募集する取り組みも行われました。現場でSuicaに関わっている社員の声を、原案づくりの前段階に入れているわけです。
元をたどれば、Suicaのペンギンも坂崎千春さんの絵本から見出されたキャラクターでした。すでに完成された有名キャラを連れてくるのではなく、まだ知られていないものを見つけて育てる——25年前と同じやり方を、もう一度なぞっているとも言えます。
2026年夏に3案公表、そしてユーザー投票へ
選考のヤマ場が、2026年夏の3候補案の公表です。委員会が原案を3案に絞り込み、公表したうえで、お客さまによる投票が実施されます。つまり最終的に誰がSuicaの顔になるかは、利用者の票が左右するということです。
これは企業のキャラクター刷新としてはかなり踏み込んだやり方です。通常なら「新キャラクター、決まりました」と完成形だけ発表すれば済むところを、あえて途中経過を見せて投票させる。卒業騒動で示された「Suicaのペンギンへの思い入れの強さ」に対する回答でもあるのでしょう。
2026年夏|3候補案が公表される
お客さま投票を実施
2026年11月18日|新キャラクター発表
2027年4月|新キャラクターデビュー
投票の実施方法や期間の詳細は、JR東日本の公式プレスリリースや特設サイトで告知される見込みです。2026年夏の発表を見逃さないよう、公式サイトをブックマークしておくと確実です。
名前は公募。新キャラには「名前がある」かもしれない
新キャラクターが決まったあと、愛称は公募されることが発表されています。ここが個人的にいちばん興味深いポイントです。
Suicaのペンギンには25年間、公式の名前がありませんでした。「使う人それぞれの分身だから」という理由であえて空白にしていたわけです。ところが後継キャラクターには、愛称を公募するという方針が最初から示されている。
これはコンセプトの転換を意味します。「無色透明な分身」から「名前を呼ばれる存在」へ。Suicaが決済プラットフォームとして広がっていくなら、名前があってブランドとして立つキャラクターのほうが動かしやすい、という判断があるのでしょう。
🎯 裏ワザ
愛称公募に応募するつもりなら、11月18日の発表を待ってから考えるのでは遅いことがあります。過去のキャラクター公募は募集期間が数週間ということも多いので、発表と同時に動けるよう、公式Xや特設サイトの更新通知をオンにしておくのがおすすめです。
卒業前の今だからできる!ペンギンに会いに行く3つのスポットと方法
「改札タッチ de SuicaのペンギンGET!」は11月30日まで
いま参加できるいちばん手軽な企画がこれ。2026年3月6日から11月30日まで実施されている、改札を通るだけで限定画像がもらえるキャンペーンです。
仕組みはシンプルで、JRE WALLETにモバイルSuicaをID連携したうえで、モバイルSuicaで山手線内の対象駅の自動改札機を使うと、その駅をモチーフにしたSuicaのペンギンの限定画像がJRE WALLET上でもらえます。駅ごとに絵柄が違うので、コレクション性がかなり高い企画です。
ポイントは対象駅の増え方。山手線全30駅のうち毎月3〜4駅ずつ対象駅が追加され、最終月に全30駅が対象になります。そして全30駅分を集めた人には「コンプリート記念特別画像」が用意されています。
コンプリートを狙う実用的なコツは2つ。1つは、対象駅が追加されたらその月のうちに回ること。もう1つは、山手線を1周する日を作って一気に消化することです。休日の朝なら山手線は空いていて、1周約1時間。改札の入出場を繰り返す形になるので、初乗り運賃がかかる点だけ計算に入れておきましょう。
✅ 限定画像コンプリートのチェックリスト
✓ JRE WALLETにモバイルSuicaをID連携済みか確認する
✓ カードのSuicaではなくモバイルSuicaで改札を通る
✓ 毎月追加される対象駅を月内にチェックする
✓ 期限は2026年11月30日。最終月に全30駅が対象になる
✓ 全30駅そろえるとコンプリート記念特別画像がもらえる
新宿駅の「Suicaのペンギン広場」で銅像に会う
実物のペンギンに会える場所として外せないのが、JR新宿駅の新南改札を出たところにある「Suicaのペンギン広場」です。2016年7月16日、バスタ新宿の完成に合わせてオープンした歩行者広場で、ここにSuicaのペンギンのブロンズ像が常設で設置されました。
常設の銅像が置かれたのはここが最初。単なる広告キャラクターではなく、街のランドマークとして扱われている場所です。ウッドデッキのベンチがあり、背後にはタカシマヤタイムズスクエアなどの新宿らしい景色が広がります。
| 所在地 | 東京都渋谷区・JR新宿駅 新南改札外(バスタ新宿隣接) |
| 最寄り改札 | JR新宿駅 新南改札 |
| オープン | 2016年7月16日(バスタ新宿と同時) |
行き方のコツは、新宿駅の「新南改札」を目指すこと。新宿駅は改札が多くて迷いやすいですが、新南改札は駅の南端・4階レベルにあり、ここを出れば広場はすぐ目の前です。東口や西口から地上を歩くと遠回りになるので、ホームにいる段階で新南改札方面へ移動しておくと早く着きます。
写真を撮るなら、人が少ない平日の午前中か、日が傾く夕方がおすすめ。バスタ新宿の利用者が行き交う場所なので、高速バスの発着が集中する朝夕のピークは混雑します。
グッズ専門店「Pensta」は上野と新宿にある
Suicaのペンギングッズをまとめて見たいなら、専門店「Pensta(ペンスタ)」が確実です。店内まるごとSuicaのペンギンという振り切った品ぞろえで、店舗限定グッズやお菓子も扱っています。
上野店はJR上野駅の改札内3階、エキュート上野の中にあります。改札内なので、乗り換えや新幹線の待ち時間にそのまま寄れるのが強み。営業時間は月〜木・土日祝が9:00〜21:00、金曜だけ22:00までと1時間長いのが地味に使えます。
| 所在地 | 東京都台東区上野7-1-1 JR上野駅 改札内3階(エキュート上野) |
| 営業時間 | 月〜木・土日祝 9:00〜21:00/金 9:00〜22:00 |
| 公式サイト | エキュート上野 ペンスタ(グッズエリア) |
もう1店舗は新宿。こちらは改札外のルミネエスト新宿内にあり、営業時間は平日11:00〜21:00、土日祝10:30〜21:00です。改札を出る必要はありますが、新宿でのショッピングのついでに寄れる立地です。
使い分けのコツは、乗り換えのついでなら上野(改札内・朝9時から)、じっくり買い物するなら新宿(改札外)。上野は改札内なので入場券なしで入れる人が限られる点に注意してください。上野駅を通らない人が上野店だけを目当てに行く場合は、入場料がかかります。
特設サイト「Penguin Years」で発売情報を追う
グッズの発売情報を取りこぼさない一番の方法が、特設サイト「Penguin Years」のチェックです。プレスリリースでは2026年3月開設予定と案内されていましたが、実際の公開は2026年4月1日でした。
サイトには、25年間に登場した歴代グッズを振り返るコーナー、まだ買える最新グッズの紹介、そして今後展開されるキャンペーンの情報が掲載されています。JR東日本公式YouTubeでは「Penguin Years ごいっしょに」という動画も配信されており、ラストイヤーの空気感が伝わる内容です。
限定グッズについては、2026年夏以降に順次発売と発表されています。販売チャネルはECサイト「JRE MALL」内のショップと、駅ナカの店舗の2ルート。地方在住でエキナカ店舗に行けない人はJRE MALL一択になるので、こちらも会員登録を済ませておくと発売日に動けます。
コラボ商品も相次いでいます。2026年3月12日から始まったナイスクラップ「BIRTHDAY BAR」との限定商品は、反響の大きさから当初の一部店舗展開が全店展開に変更されました。紀ノ国屋のコラボトートバッグ(パン・いちご・さかなの3種類)はオンラインストアが4月8日、店舗が4月9日から。動きが速いので、公式情報の確認はJR東日本 Penguin Years公式サイトで直接どうぞ。
買い逃し・行き逃しを防ぐ!ラストイヤーにやりがちな勘違い
勘違い①「限定グッズは買っておけば値上がりする」
2001年の記念Suicaイオカードが1万円超で取引された前例があるため、「卒業記念グッズも将来値上がりするはず」と考える人がいます。ただ、この2つは条件がかなり違います。
記念Suicaイオカードは10万枚限定という圧倒的な希少性がありました。一方、2026年夏以降に出る限定グッズはJRE MALLとエキナカ店舗の両方で販売され、生産数も当時とは規模が違います。「限定」という言葉が同じでも、実際の希少性は別物です。
もう1つ見落とされがちなのが、実際に「BIRTHDAY BAR」のコラボが反響を受けて一部店舗展開から全店展開へ広がった例があること。売れれば供給が増えるのは自然な流れで、それは転売価格が上がりにくい方向に働きます。
ですから買い方の基準は「値上がりするか」ではなく「自分が使いたいか、飾りたいか」で判断するのが健全です。そのほうが、卒業後にグッズを見返したときの満足度も高くなります。
勘違い②「改札タッチのキャンペーンは同じ駅を通えばいい」
「改札タッチ de SuicaのペンギンGET!」でよくある取りこぼしがこれ。毎日同じ駅を通勤で使っていれば自動的に集まる、と思っていると失敗します。
もらえる限定画像は利用した駅をモチーフにしたもので、駅ごとに違います。つまり同じ駅を100回通っても、手に入るのはその駅の1枚だけ。コンプリートを狙うなら、山手線30駅すべての改札を実際に使う必要があります。
さらにややこしいのが、対象駅が毎月3〜4駅ずつ追加されていく点。「まだ対象になっていない駅」を先に通っても画像はもらえません。対象になった月以降に改めて通う必要があります。期限は2026年11月30日なので、逆算するとのんびりはしていられません。
効率のいい進め方は、月初に対象駅リストを確認して、その月のうちに未取得の駅をまとめて回ること。山手線は内回り・外回りとも1周約1時間なので、休日に半日確保すれば数駅は一気に消化できます。
⚠️ 注意点
このキャンペーンの対象はモバイルSuicaです。カードタイプのSuicaで改札を通っても限定画像はもらえません。さらにJRE WALLETとのID連携が前提なので、連携しないまま改札を通り続けても1枚も集まらないことになります。
勘違い③「グッズ販売が終わるならペンギンの絵も見られなくなる」
SNSで広がった「消える」という受け止めのなかで、いちばん誤解されているのがここです。Suicaのペンギンは、もともと坂崎千春さんが1998年の絵本『ペンギンゴコロ』で描いたキャラクターが原型でした。
つまり、Suicaのイメージキャラクターという役割はSuicaの都合で終わりますが、坂崎さんの作品としてのペンギンはSuicaとは別に存在しています。「JR東日本の広告から卒業する」ことと「このペンギンの絵がこの世からなくなる」ことは、まったく別の話です。
新宿のSuicaのペンギン広場のブロンズ像についても、撤去の発表は出ていません。街のランドマークとして定着している設置物なので、卒業と同時に消えると決めつける根拠は現時点でありません。
不安になったときの正しい対処法は、公式発表を1次情報で読むこと。SNSの要約は感情が乗って増幅されがちです。JR東日本のプレスリリースを直接読めば、書いてあることと書いていないことがはっきり区別できます。
ラストイヤーの過ごし方|タイプ別おすすめプラン
残り8か月をどう使うか、目的別に整理しておきます。全部やろうとすると時間もお金も足りないので、自分に合うものを選ぶのが現実的です。
| タイプ | おすすめの行動 | かかる費用の目安 |
|---|---|---|
| お金をかけずに楽しみたい | 改札タッチで限定画像を集める(11月30日まで) | 運賃のみ |
| 写真に残したい | 新宿のSuicaのペンギン広場で銅像を撮る | 無料(改札外) |
| グッズを手元に残したい | Pensta上野・新宿、JRE MALLで限定品を狙う | 商品による |
| 交代に参加したい | 2026年夏の3候補投票と、その後の愛称公募に応募 | 無料 |
※各施設の位置関係と所要時間はガタンゴトン研究所調べ。上野店は改札内、新宿店とペンギン広場は改札外という違いが、回る順番を決めるうえでの分かれ目になります。
1日で欲張るなら、朝9時にPensta上野(改札内)→山手線で移動しながら未取得駅の改札を消化→新宿でペンギン広場とPensta ルミネエスト新宿、という順路が効率的です。上野→新宿は山手線で約25分。改札の入出場を繰り返すぶん運賃はかさむので、事前にチャージを多めにしておくと途中で止まりません。
まとめ:ペンギンとの残り時間を、ちょっと楽しく使うために
Suicaのペンギンが卒業するのは2026年度末、つまり2027年3月末日です。25年前、絵本から飛び出して埼京線のモニターテスト用冊子でデビューしたペンギンは、いまや発行枚数約1億2000万枚のカードと、約218.4万店の決済シーンを背負う存在になりました。そのペンギンが、Suicaが「生活のデバイス」へと変わるタイミングで、次の世代へバトンを渡します。
大事なのは、これが「消える」話ではないということ。財布の中のペンギン柄のSuicaは2027年4月以降もそのまま使えますし、定期券もグリーン券もオートチャージも影響を受けません。変わるのは、駅で目にするポスターやグッズの「顔」だけです。
そして今は、卒業までの最後の1年という特別な期間でもあります。改札を通るだけで限定画像がもらえるキャンペーンは2026年11月30日まで。後継キャラの3候補は2026年夏に公表され、投票にも参加できます。11月18日にはSuica25周年と新キャラ発表が重なります。ただ寂しがるより、参加できることが意外と多い期間です。
まず今日できることを1つ挙げるなら、JRE WALLETにモバイルSuicaのID連携ができているかを確認することです。連携していないと、改札をどれだけ通っても限定画像は1枚ももらえません。連携が済んでいる人は、次の休日に山手線を1周して未取得の駅を回るプランを立ててみてください。そのあとで新宿の新南改札を出れば、ペンギン広場の銅像が待っています。
※料金・営業時間・キャンペーンの実施内容は変更される場合があります。最新の情報はJR東日本の公式サイトでご確認ください。

コメント