東海道新幹線の充電はA・E席が確実!N700Sなら全席OK・USBなしの落とし穴も解説

東海道新幹線の充電はA・E席が確実!N700Sなら全席OK・USBなしの落とし穴も解説のアイキャッチ画像

「東京から新大阪まで2時間半、スマホの残量が20%しかない…」「出張中にノートパソコンを充電したいけど、自分の席にコンセントはある?」。東海道新幹線に乗る直前、こんな不安で検索している人は多いはずです。

先に結論を言ってしまうと、東海道新幹線の充電は「どの車両か」と「どの席か」でほぼ決まります。2020年に登場したN700Sなら普通車もグリーン車も全席にコンセントがあります。一方でN700Aの普通車は、窓側のA席・E席と最前列・最後列にしかありません。のぞみ・ひかり・こだまという列車名では決まらない、というのが意外な落とし穴です。

この記事では、座席ごとのコンセントの位置、予約時に「充電できる席」を確保する方法、AC100V・2Aという仕様で何が充電できるのか、隣の人とのコンセント問題、そしてコンセントが使えないときの駅のモバイルバッテリーレンタルまで、乗る前に知っておきたいことをまとめました。

✅ この記事でわかること

✓ N700SとN700Aで違う「コンセントのある席」の早見表

✓ 窓側・最前列・最後列・グリーン車のコンセントの位置

✓ USBポートがない新幹線で充電するための持ち物

✓ 駅で借りて別の駅で返せるモバイルバッテリーの使い方

目次

東海道新幹線で充電できる席はどこ?答えは「車両」で変わる

東海道新幹線で充電できる席はどこ?答えは「車両」で変わるの解説画像

N700Sなら普通車もグリーン車も全席でコンセントが使える

結論から言うと、N700Sに当たればどの席でも充電できます。普通車の通路側B席・C席・D席も、自由席も、すべての座席にモバイル電源用コンセントが付いています。

背景にあるのは、乗客の「持ち物」の変化です。スマホ・タブレット・ノートパソコンを複数台持ち歩くのが当たり前になり、「窓側の人しか充電できない」という状態は不公平感が出やすくなりました。2020年に登場したN700Sは、この不満を解消するように全座席へのコンセント設置に踏み切った車両です。

具体的には、通路側座席・窓側座席・最前列・最後列・グリーン車のどこにもコンセントが搭載されていて、座席配置の対応率は100%です。つまりN700Sに乗る限り、「どの席を選ぶか」で充電の悩みは発生しません。

実用的なコツとしては、「とにかく確実に充電したい」日はN700Sで運転する列車を選ぶことです。後ほど紹介しますが、JR東海のホームページではN700Sの運行予定を確認できます。仕事の資料作りなど、隣の席の人と気をつかわずにノートパソコンを使いたい人ほど、N700Sを狙う価値があります。

あわせて読みたい
N700系新幹線はどこが進化した?N700SとN700Aの違い・座席・全席コンセントの真実
「N700系新幹線って何種類あるの?」「N700SとN700Aの違いって何?」——東海道・山陽新幹線に乗るとき、車両の名前は見かけるけど、違いはよくわからないと…

N700Aの普通車は「窓側A・E席+最前列・最後列」だけ

N700A(N700系タイプ)に当たった場合、普通車でコンセントがあるのは窓側のA席・E席と、最前列・最後列の全座席だけです。最前列と最後列を除くB席・C席・D席にはコンセントがありません。

配置をよく見ると、コンセントがあるのは「窓側の壁」と「車両の端の壁」に面した席ばかりです。窓側は足元、最前列は壁側のテーブル横、最後列はシートの後ろ側と、どれも壁際に付いています。壁に接していない通路側の席にはない、と覚えておくと分かりやすいです。

データで整理すると、N700Aタイプの対応率はグリーン車100%、普通車約50%。普通車では「2席に1席くらいはコンセントがある」計算です。グリーン車は全座席に搭載されているので、N700Aタイプでもグリーン車なら心配はいりません。

実用的には、N700Aタイプかどうか分からない状態で予約するなら、最初からA席かE席を指定しておくのが確実です。この2つの席はN700SでもN700Aでもコンセントがあるので、車両の種類に関係なく充電できます。「とりあえず窓側」は、充電の面でもいちばん外れにくい選び方です。

のぞみ・ひかり・こだまの違いではコンセントの有無は決まらない

意外と勘違いされやすいのですが、「のぞみだからコンセントがある」「こだまだからない」ということはありません。コンセントの有無は列車名ではなく、その列車に使われている車両で決まります。

理由はシンプルで、のぞみ・ひかり・こだまはすべて同じ系統の車両(N700S、N700系、N700A)を使い回して走らせているからです。停車駅で見ると、のぞみは東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪に停まり、ひかりはのぞみより多くの駅に、こだまは全駅に停まります。でも車内設備は、同じ車両が来れば同じです。

つまり、こだまでもN700Sが来れば全席で充電できますし、のぞみでもN700Aタイプが来れば通路側の席にはコンセントがありません。「速い列車=設備が新しい」という思い込みは、東海道新幹線では通用しないのです。

実用的なコツは、列車を選ぶときに「列車名」ではなく「車両」をチェックすることです。のぞみかこだまかで迷っているなら、所要時間と停車駅で決めてOK。充電については、席をA席かE席にするか、N700Sの列車を選ぶかの2択で考えるとスッキリします。

700系の引退で「コンセントがない車両」はもう走っていない

ちょっと前までは「古い車両に当たるとコンセントがない」という話がありましたが、今の東海道新幹線では、どの列車に乗っても少なくとも窓側と最前列・最後列にはコンセントがあります。

その理由は、700系が2020年3月で東海道新幹線から引退し、車両がN700Aタイプに統一されたからです。そこに2020年からN700Sが加わったので、現在の東海道新幹線はN700AタイプとN700Sの2種類で走っていることになります。どちらもコンセントを搭載した車両です。

ネットで検索すると、「新幹線のコンセントは窓側だけ」「古い車両にはない」といった古い情報がまだ出てきます。これは700系が走っていた時代の話が残っているケースなので、今の東海道新幹線には当てはまりません。

実用的には、「充電できない席に当たるかも」という心配は、通路側のB席・C席・D席を予約するときだけ持てば十分です。下の表は、ガタンゴトン研究所で車両と座席の組み合わせごとにコンセントの有無を整理したものです。予約画面を開く前にざっと確認しておきましょう。

座席(ガタンゴトン研究所調べ) N700S N700Aタイプ
普通車 窓側A席・E席 あり あり(どちらでも確実)
普通車 通路側B・C・D席 あり なし
普通車 最前列・最後列 あり あり(全座席)
グリーン車 全座席 あり あり
普通車の対応率 100% 約50%
🚃 鉄道トリビア
東海道新幹線の座席は、山側(富士山が見える側)がD・E席の2人掛け、海側がA・B・C席の3人掛けです。N700Aタイプでコンセントがある窓側はA席とE席の2つなので、1列5席のうち2席が「確実に充電できる席」という計算になります。

コンセントの場所はどこ?座席タイプ別の「差し込み口」早見表

窓側A席・E席のコンセントは「窓側の足元」にある

窓側の席に座ったら、窓の下の壁、足元あたりを見てください。そこにコンセントがあります。目の高さを探しても見つからないので、初めての人は「ないじゃん」と焦りがちです。

足元に付いている理由は、壁沿いの低い位置に配線したほうが、乗客の肩や荷物に当たらず安全だからです。窓側の壁はもともと配線を通しやすい場所なので、N700Aタイプでも窓側には必ず付いています。

位置の特徴としては、足元にあるのでケーブルが短いと手元まで届かないことがあります。足元から座面を越えて、テーブルの上のスマホまで引き上げることになるので、ケーブルには余裕があると楽です。逆に、カバンの中のモバイルバッテリーを足元で充電しておくような使い方なら、短いケーブルでもちょうどいい位置です。

実用的なコツは、座ったらすぐに足元のコンセントに充電器を挿してしまうこと。荷物を足元に置くと差し込み口が隠れてしまうので、先に挿してから荷物を置く順番にすると、あとでゴソゴソ探さずに済みます。

最前列は壁側のテーブル横で、いちばん使いやすい

最前列の席は、目の前の壁側、テーブルの横にコンセントが付いています。前の座席がない代わりに壁にテーブルが付いている構造なので、その脇に電源があるイメージです。

最前列は前に座席がないため、背面テーブルの代わりに壁側のテーブルを使います。そのテーブルのすぐ横にコンセントがあるので、テーブルの上でスマホやパソコンを充電しながら使うのに向いた配置です。足元に手を伸ばす必要もありません。

N700Aタイプでも最前列は全座席にコンセントがあるので、通路側のB席・C席・D席でも充電できるのがポイントです。「窓側は取れなかったけど最前列のC席なら空いている」というとき、充電目的なら十分に「当たり」の席です。

実用的には、ノートパソコンで作業したい人には最前列がおすすめです。テーブル横で電源が取れるので、ケーブルが体の前を横切りません。ただし最前列は人気があるので、予約は早めに。座席表の「いちばん端の列」を選ぶのがコツです。

最後列はシートの後ろ側、ケーブルの取り回しに注意

最後列の席は、シートの後ろ側にコンセントがあります。背もたれの裏と後ろの壁のあいだ、というイメージです。

最後列は後ろが壁になっていて、その壁側に電源が設けられています。N700Aタイプでも最後列は全座席にコンセントが付いているので、通路側の席でも充電できるのはうれしいポイントです。

ただし、コンセントが体の後ろにあるので、ケーブルが背中側から回ってくる形になります。短いケーブルだと手元まで届かなかったり、ケーブルが肩のあたりを通って邪魔になったりします。この「取り回し」が最後列の弱点です。

実用的なコツは、最後列で充電するなら長めのケーブルを用意すること。最後列は後ろに人がいないので、背もたれを倒しやすい席としても人気です。背もたれを倒す前に、ケーブルがシートの隙間に挟まっていないか、ひと目確認しておくと安心です。

グリーン車はひじ掛けにあって、どの席でも迷わない

グリーン車は、座席と座席のあいだのひじ掛けの下部分にコンセントがあります。ひじ掛けの前のほうに付いていて、座ったまま手を伸ばせば届く位置です。

グリーン車は座席自体にコンセントを組み込んでいるので、窓側でも通路側でも条件は同じです。そのため、最後列でもケーブルの取り回しを気にする必要がありません。普通車の「壁際に配線する方式」とは考え方が違うわけです。

グリーン車はN700SでもN700Aタイプでも全座席にコンセントがあるので、車両の種類を調べなくても確実に充電できるのが強みです。ただし、乗るには乗車券と特急券に加えてグリーン券が別途必要になります。

実用的には、「充電だけのためにグリーン車」は割高に感じるかもしれません。でも、ノートパソコンを使いっぱなしにしたい出張や、隣の席を気にせず電源を使いたい場面では、座席の広さとあわせて選択肢に入ります。どの席でも同じ位置にあるので、乗り換えのたびに差し込み口を探す手間もありません。

🪟
窓側A・E席

窓側の足元。先に挿してから荷物を置く

🚄
最前列

壁側のテーブル横。パソコン作業向き

🔙
最後列

シートの後ろ側。長めのケーブルを

💺
グリーン車

座席間のひじ掛け下。全席同じ位置

予約の段階で「充電できる席」を確保するには?

予約の段階で「充電できる席」を確保するには?の解説画像

指定席ならA席かE席を指名するのがいちばん確実

指定席を予約するなら、座席表からA席かE席を選ぶのが充電できる席を確保するいちばん確実な方法です。N700SでもN700Aタイプでも、窓側の2席には必ずコンセントがあります。

なぜこれが確実かというと、車両の種類を調べる手間がいらないからです。N700Sかどうかは列車ごとに違い、予約サービスの画面では区別がつかないこともあります。でも「A席かE席」なら、どちらの車両が来ても充電できます。

具体的には、ネット予約の座席指定画面で、車内の座席表から窓側を選べばOKです。A席は海側の3人掛けの窓側、E席は山側の2人掛けの窓側です。最前列・最後列もN700Aタイプで全座席にコンセントがあるので、窓側が埋まっていたら「端の列」を探しましょう。

実用的なコツは、「窓側→最前列・最後列→通路側」の順に探すこと。通路側しか残っていない場合は、その列車がN700Sかどうかを確認してから決めると失敗しません。逆にいえば、通路側を取るならN700Sの列車に乗り換えるのも手です。

N700Sの列車かどうかはJR東海のホームページで調べられる

「通路側でも充電したい」なら、N700Sで運転する列車をJR東海のホームページで確認しましょう。時刻表のページに「本日の“N700S”運行予定」の案内があり、どの列車がN700Sで走るかを調べられます。

N700Sは東海道新幹線の一部の編成なので、すべての列車がN700Sになるわけではありません。どの列車にN700Sが入るかは日によって変わるため、乗る日の運行予定を見る必要があります。

注意したいのは、EXサービス上では車両の区別がつかないという点です。スマートEXなどで予約するときに「この列車はN700S」と表示されるわけではないので、予約画面とは別に、JR東海のホームページで運行予定を確認する必要があります。

実用的には、まずJR東海のホームページでN700Sの列車を見つけてから、その列車をネット予約で指定するという順番がスムーズです。急いでいるときは、こだわらずにA席・E席を取ってしまうほうが早いこともあります。手間と確実性のどちらを優先するかで選びましょう。

自由席で充電したいなら「窓側」と「端の列」から埋める

自由席でも、窓側のA席・E席と、最前列・最後列を最初に狙うのが基本です。自由席の車両にも指定席と同じ配置でコンセントが付いています。

自由席は早い者勝ちなので、ホームに並んだ時点で座れる席は限られます。とはいえ、コンセントの位置は指定席と同じ考え方なので、「窓側か端の列」を優先して座れば、N700Aタイプでも充電できる確率が上がります。

具体的には、乗車したら車両の端(最前列か最後列)と窓側を見て、空いている席を選びましょう。端の列はN700Aタイプでも全座席にコンセントがあるので、通路側のC席やD席でもOKです。N700Sに当たれば、どこに座っても充電できます。

実用的なコツは、ドアに近い端の列から埋まりやすいことを意識すること。乗り込んだら、ドアと反対側の端の列も見てみると空いていることがあります。充電を最優先にするなら、窓側が埋まっていても慌てず、端の列を探してみてください。

2人旅・3人旅はコンセントのある席を「共有」できるように座る

2人以上で旅行するなら、グループの誰かがコンセントのある席に座れるように並び方を決めるのがコツです。N700Aタイプでも、窓側の席を1つ押さえておけば、グループで1つは電源を確保できます。

なぜかというと、N700Aタイプの普通車では、3人掛けならA席だけ、2人掛けならE席だけにコンセントがあるからです。3人でA・B・C席に座れば、A席の電源を3人で使い回すことになります。

具体的には、2人旅ならD・E席(2人掛け)を取れば、E席のコンセントを2人で共有できます。3人旅ならA・B・C席で、A席の人が電源係です。最前列や最後列を取れれば、N700Aタイプでも全員の席にコンセントがあるので、取り合いになりません。

実用的なコツは、窓側に座る人が複数口の充電器を持っていくこと。後で説明するように、複数口のコンセントを持参するのはJR的にはOKです。ただし、タコ足配線は安定性が損なわれるので推奨されません。複数口の充電器をひとつ挿して、2人分のスマホを充電するくらいの使い方にとどめましょう。

⚠️ よくある失敗①:B席を予約したらコンセントがなかった

状況:「真ん中のB席なら隣が空きやすい」と考えて予約。乗ってみたらN700Aタイプで、B席にはコンセントがなく、スマホの残量が減っていくのを眺めるだけに。
原因:N700Aタイプの普通車は、最前列・最後列以外のB・C・D席にコンセントがありません。
対策:充電が必要な日はA席・E席か最前列・最後列を選ぶ。通路側にするなら、JR東海のホームページでN700Sの列車かどうかを先に確認しておきましょう。

AC100V・2Aのコンセントで何が充電できる?

仕様はAC100V・2A・60Hzで、スマホやノートパソコン向け

東海道新幹線のコンセントの仕様は、AC100V・2A・60Hz、最大出力200Wです。家庭のコンセントと同じ形の差し込み口なので、普段使っている充電器をそのまま挿せます。

このコンセントは「モバイル用電源コンセント」として設置されています。想定している用途は、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、モバイルバッテリーの充電です。家電を動かすための電源ではなく、あくまで持ち運ぶ機器のためのものです。

ポイントは2Aという数字。一般家庭のコンセントは15Aなので、新幹線のコンセントは約7分の1の容量しかありません。家では問題なく使える機器でも、新幹線では容量オーバーになる可能性がある、ということです。

実用的には、スマホの充電器やノートパソコンのACアダプターなら、一般的には問題なく使えます。ただし接続する機器は、このアンペアと同じかそれ以下でないと正しく作動しません。心配な人は、充電器の本体に書いてある入力の表示を、乗る前に確認しておきましょう。

USBポートはないので、充電器(ACアダプター)は必須

東海道新幹線の座席にはUSBポートはありません。付いているのはAC100Vのコンセントだけです。ケーブル1本だけ持って乗ると、挿す場所がなくて困ります。

最近は飛行機や高速バス、一部の特急列車でUSBポートが付いている座席も増えているので、「新幹線にもあるだろう」と思い込みがちです。でも東海道新幹線はUSB充電には対応していないので、USBケーブルをコンセントにつなぐためのUSB充電器(ACアダプター)を持っていく必要があります。

具体的には、スマホを買ったときの充電器や、コンセントに挿すタイプのUSB充電器がそのまま使えます。ノートパソコンは、パソコン用のACアダプターを持っていけばOKです。USB-Cで充電できるパソコンなら、スマホと共用できる充電器ひとつで済ませることもできます。

実用的なコツは、充電器とケーブルをひとつのポーチにまとめておくこと。カバンの奥にしまうと、荷物を棚に上げたあとで取り出せなくなります。座席に持ち込む手荷物のほうに入れておきましょう。

あわせて読みたい
新幹線にUSBポートはある?車両別コンセント位置と確実に充電できる座席の選び方
新幹線に乗るとき、「USBポートってあるのかな?」とスマホの充電が気になったことはありませんか?長時間の移動中にバッテリーが切れるのは地味にストレスですよね。結…

ノートパソコンも使えるけど「つなぎすぎ」に注意

ノートパソコンの充電は、新幹線のコンセントでもできます。モバイル用電源コンセントの利用対象として、ノートパソコンもはっきり想定されています。

ただし、2Aという容量には限りがあります。ノートパソコンとスマホとタブレットを同時につなぐような使い方をすると、容量を超えてしまう可能性があります。ノートパソコンやスマートフォンなら対応しますが、容量超過は避けるべき、というのが基本の考え方です。

また、走行中には一時的な停電や電圧変動が発生する場合があります。パソコンにバッテリーが入っていれば作業が止まることは少ないですが、電源が一瞬切れることがある、と知っておくだけでも安心感が違います。

実用的なコツは、作業中のファイルをこまめに保存すること。そして、ノートパソコンを使うならスマホの充電はモバイルバッテリーに任せるなど、コンセントには1台ずつつなぐくらいの気持ちで使いましょう。

タコ足配線がすすめられない理由

電源タップなどでタコ足配線にするのは、おすすめできません。複数口のコンセントを持参すること自体はJR的にはOKですが、つなぎすぎると安定性が損なわれるからです。

理由は、先ほどの2Aという容量です。一般家庭の約7分の1しかない容量に、複数の機器をぶら下げると、ひとつひとつに十分な電力が届かなくなります。充電が遅くなるだけでなく、機器が正しく作動しない原因にもなります。

また、通路側の人と電源を共有するために延長コードを引き回すと、足元や通路にケーブルが出て、つまずきの原因になります。通路は乗客や車内のスタッフが行き来する場所なので、ケーブルは自分の席の範囲に収めるのがマナーです。

実用的には、複数の機器を充電したいなら、2口程度の充電器をひとつ挿す使い方にとどめましょう。それでも足りないときは、乗車前にモバイルバッテリーを満タンにしておき、コンセントの負担を分散するのがスマートです。

💡 ヒント:数時間の乗車で「満タン」は期待しすぎない

新幹線のコンセントは、容量の面では緊急的な用途向けと考えるのが現実的です。数時間の乗車で回復できる量には限りがあるので、乗る前に家やホテルでしっかり充電しておき、車内のコンセントは「減らさないための保険」として使うと安心です。

隣の人とコンセントを取り合いにならないためのマナー

公式の答えは「お客さま同士、譲り合ってお使いください」

「窓側の人と通路側の人、コンセントはどっちのもの?」という疑問への答えは、「お客さま同士、譲り合ってお使いください」です。これがJR東海・JR東日本の回答で、窓側の人に優先権があるという明確なルールはありません。

なぜルールで決めていないのかというと、コンセントは座席の付属設備ですが、誰が使うかまでは決めにくいからです。座席に座っている人が使いやすい位置にあるのは事実ですが、法的な強制力のある決まりがあるわけではありません。

具体的には、N700Aタイプの3人掛けでは、A席のコンセントをA・B・C席の3人で使うことになります。2人掛けならE席のコンセントをD・E席の2人で使います。つまり、窓側の人は「隣の人に頼まれるかもしれない」席に座っている、ということです。

実用的なコツは、自分が窓側に座ったら、長時間の充電が終わったタイミングで「使いますか?」とひと声かけてみることです。逆に通路側なら、窓側の人の充電が終わっていそうなときに声をかけると、気まずくなりにくいです。

通路側から頼むときは「充電器ごと渡す」のがスムーズ

通路側の席から窓側の人にコンセントを借りたいときは、自分の充電器とケーブルを渡して挿してもらうのがいちばんスムーズです。

窓側のコンセントは足元にあるので、通路側の人が自分で手を伸ばして挿すのは難しい位置です。窓側の人の足元に手を入れることになるので、お互いに気をつかいます。充電器を渡して「挿してもらってもいいですか?」とお願いするほうが自然です。

ケーブルの長さも大事です。窓側の足元から通路側の席まで届くには、ある程度の長さが必要です。短いケーブルだと、結局スマホを窓側の人の足元に置かせてもらうことになり、取り外すときにまた声をかける必要が出てきます。

実用的なコツは、長めのケーブルを1本持っておくこと。通路側に座っても、窓側の人に充電器を挿してもらえば自分の手元で充電できます。降りる駅が近づいたら、早めに「そろそろ外してもいいですか」と声をかけましょう。

清掃用の「業務用コンセント」は乗客は使えない

デッキや車両の端などで見かけるコンセントの中には、清掃用などの業務用コンセントがあります。これは乗客が使ってはいけないコンセントです。

業務用コンセントは、車内の清掃機器などのために設置されているもので、乗客向けのモバイル電源用コンセントとは役割が違います。見た目が似ていても、乗客が利用できるのは座席まわりのモバイル電源用コンセントだけです。

座席にコンセントがない通路側の席に座ったとき、「デッキにコンセントがあった」と思ってスマホを挿しっぱなしにしておく、というのはNGです。業務用コンセントは旅客は利用できません。

実用的には、座席まわりで使えるコンセントがないときは、無理に探し回らずにモバイルバッテリーを使うか、窓側の人に譲ってもらうのが正解です。デッキで充電しながら長時間スマホを触っているのも、他の乗客の通行の妨げになります。

走行中の電圧変動に備えて、作業データはこまめに保存

新幹線のコンセントは、走行中に一時的な停電や電圧変動が発生する場合があります。電源につないでいても、一瞬電気が途切れることがある、ということです。

これは走行中の列車という特性によるものです。家のコンセントと同じ感覚で「つないでいれば絶対に安定している」と思っていると、作業中に驚くことになります。

スマホやノートパソコンのようにバッテリーを内蔵している機器なら、電源が一瞬切れてもバッテリーで動き続けるので、大きな問題にはなりにくいです。気をつけたいのは、バッテリーがほとんど残っていない状態で、コンセントだけを頼りに作業している場合です。

実用的なコツは、ノートパソコンで作業するならファイルの自動保存をオンにしておくこと。そして、バッテリー残量がある程度ある状態で乗車することです。電源は「補助」と考えておけば、電圧変動があっても慌てずに済みます。

⚠️ よくある失敗②:最後列でケーブルが背もたれに挟まった

状況:N700Aタイプの最後列C席。シートの後ろ側のコンセントから短いケーブルを引っ張って充電し、そのまま背もたれを倒したらケーブルがシートの隙間に挟まり、抜けなくなった。
原因:最後列はコンセントがシートの後ろ側にあり、ケーブルが背中側から回ってくる配置です。
対策:最後列では長めのケーブルを使い、背もたれを倒す前にケーブルがシートの隙間を通っていないか確認する。気になるなら、ケーブルをひじ掛けの外側に沿わせて手元まで引きましょう。

コンセントが使えないときは?駅で借りるモバイルバッテリー

モバイルバッテリーを持っていけば席を選ばない

通路側の席しか取れなかったときのいちばんの備えは、モバイルバッテリーを満タンにして持っていくことです。自分のバッテリーがあれば、コンセントの有無も、隣の人との譲り合いも気にする必要がありません。

新幹線のコンセントがUSB非対応で、しかもN700Aタイプの普通車では約半分の席にしかないことを考えると、モバイルバッテリーは「コンセントの代わり」としていちばん現実的な手段です。

ちなみに、JR東海承認済みの鉄道型モバイルバッテリー「もちてつ」というシリーズもあり、東海道・山陽新幹線のN700Aを模したモデルは3000mAhで、スマホ約1回分の充電ができます。新幹線好きの子どもへのおみやげにもなりそうな、ちょっとした豆知識です。

実用的なコツは、窓側の席に座れた日は、スマホではなくモバイルバッテリーのほうをコンセントで充電しておくこと。スマホは手元でバッテリーから充電し、バッテリーは足元のコンセントで充電する、という二段構えにすると、ケーブルが足元から手元まで届かない問題も解消できます。

のぞみ停車駅の6駅にはChargeSPOTがある

モバイルバッテリーを忘れてしまったら、駅で借りられるChargeSPOTを使う手があります。東海道新幹線ののぞみ停車駅である東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪の各駅に、2024年10月1日からモバイルバッテリーシェアリング「ChargeSPOT」が配置されています。

ChargeSPOTは、アプリを使って駅などのバッテリースタンドからモバイルバッテリーを借りるサービスです。日本全国に約59,000台が設置されていて、香港・台湾・中国・タイ・シンガポール・マカオ・オーストラリア・イタリアでも利用できます。

料金は、導入時の発表では30分未満は165円、その後の48時間までは330円で、それ以降は最大5日間(120時間)まで1日(24時間)330円でした。ただし公式サイトでは「詳しい料金はアプリ内でご確認」「一部のバッテリースタンドは特別料金」と案内されているので、借りる前にアプリで表示される料金表を確認しましょう。紛失時・破損時は補償金(4,080円)がかかります。

実用的には、乗車前にホームへ向かう途中でサッと借りるのがおすすめです。新幹線に乗ってしまえば車内では借りられないので、改札を通る前後のタイミングで残量をチェックする習慣をつけておくと安心です。

東京駅のChargeSPOTは新幹線改札内にある

東京駅では、ChargeSPOTが東海道新幹線の改札内に設置されています。JR東海の東京駅の案内図にも「モバイルバッテリーシェアリング ChargeSPOT 有料」と記載されています。

改札内にあるということは、新幹線の改札を通ってからでも借りられるということです。「改札を通ってから残量が少ないことに気づいた」というときでも、外に出ずに対応できます。

東京駅の東海道新幹線の改札まわりや設備については、JR東海が東京駅の案内図(JR東海公式PDF)で紹介しています。乗る前にChargeSPOTの位置を見ておけば、当日迷わずに済みます。

実用的なコツは、東京駅は広くて改札も複数あるので、自分が通る改札とChargeSPOTの位置関係を事前に把握しておくこと。発車時刻ギリギリだと探す余裕がないので、時間に余裕をもって改札を通りましょう。

借りた駅と違う駅で返せるので「乗車中に使って降りて返す」

ChargeSPOTのいちばんの便利ポイントは、「どこでも借りられて、どこでも返せる」ことです。東京駅で借りたバッテリーを新幹線の車内で使い、名古屋駅で返す、という使い方ができます。

新幹線の移動はまさにこの仕組みと相性がいいです。乗車前に駅で借り、移動中にスマホを充電し、降りた駅で返却すれば、バッテリーを持ち歩き続ける必要がありません。

下の流れで使えば、コンセントのない席でも移動中の充電が確保できます。ポイントは、降りる駅にもバッテリースタンドがあるかをアプリで確認しておくことです。のぞみ停車駅の6駅にはあるので、東京〜新大阪間ならどの駅で降りても返却しやすいです。

実用的には、返却を忘れると利用時間に応じて料金がかかり続けます。降りたら改札を出る前にアプリで近くのスタンドを探し、すぐ返すのを習慣にしましょう。

STEP 1
乗車駅(例:東京駅の新幹線改札内)でChargeSPOTを借りる
↓
STEP 2
新幹線の車内でスマホを充電する(席のコンセントは不要)
↓
完了
降車駅(例:名古屋駅)のスタンドに返却する

東海道新幹線の充電はシーン別にこう使い分ける

出張でノートパソコンを使うなら「S Work車両」かグリーン車

出張中にノートパソコンで作業するなら、7号車の「S Work車両」かグリーン車が選択肢になります。どちらも作業しやすい環境が整っています。

S Work車両は、東海道・山陽新幹線ののぞみ・ひかり・こだまの7号車指定席(16両編成)に設定されている車両で、周りを気にせず集中してパソコン類を使用できる、というコンセプトです。周囲もパソコンを使う人が多いので、キーボードの音などを気にしにくいのがメリットです。

ただし、S Work車両も普通車なので、コンセントの位置は車両の種類によって変わります。N700Aタイプなら、通路側には最前列・最後列以外にコンセントがありません。S Work車両で充電したいなら、窓側のA席・E席か端の列を選ぶのが確実です。また、N700Sには7・8号車間のデッキ部に「ビジネスブース」も設定されていて、一時的な打合せや電話、WEB会議に使えます。

実用的には、「とにかく電源を確保したい」ならグリーン車、「普通車の料金で作業したい」ならS Work車両の窓側、と使い分けましょう。S Work車両やビジネスブースの詳細はJR東海の新幹線ビジネス利用の案内ページで確認できます。

あわせて読みたい
新幹線を走るオフィスにする方法|S Work車両・ビジネスブース・個室を料金別に全解説
「新幹線の移動時間、2時間も3時間もあるのにただ座ってるだけ…この時間で仕事が進められたらな」——出張の多い人ほど、一度はそう思ったことがあるはずです。結論から…

家族旅行はタブレットとスマホの「充電の順番」を決めておく

家族旅行では、子どものタブレットとスマホの充電の順番を決めておくのがコツです。コンセントの数は限られているので、全員分を同時に充電するのは難しいからです。

N700Aタイプの普通車で3人掛けのA・B・C席に座った場合、コンセントはA席の1つだけです。タブレットで動画を見ている子どもと、スマホで乗り換えを調べている大人が、1つのコンセントを分け合うことになります。

具体的には、車内で使い続けるタブレットをコンセントにつなぎ、スマホは乗車前に満タンにしてモバイルバッテリーで補う、という分担がおすすめです。タコ足配線は避けて、2口程度の充電器をひとつ挿すくらいにとどめましょう。

実用的なコツは、家族旅行こそ最前列か最後列を狙うこと。N700Aタイプでも全座席にコンセントがあるので、家族全員の席で充電できます。特に最前列は前に座席がないので、子どもが前の席を蹴ってしまう心配もありません。

自由席で短距離ならモバイルバッテリーで割り切る

こだまの自由席で1〜2駅だけ乗る、といった短距離なら、コンセントにこだわらずモバイルバッテリーで割り切るのが現実的です。

短距離の移動では、座った席にコンセントがなくても、残り時間はそれほど長くありません。新幹線のコンセントは数時間の乗車でも回復が限られるので、短い乗車時間ではさらに充電できる量は少なくなります。

具体的には、席を探して車内をウロウロするより、空いている席に座ってモバイルバッテリーで充電するほうが、時間も気持ちも楽です。窓側が空いていたらラッキー、くらいの気持ちで十分です。

実用的には、短距離利用が多い人は、普段からカバンにモバイルバッテリーを入れておくことをおすすめします。「新幹線で充電しよう」と考えるより、「新幹線に乗る前に充電しておこう」と考えるほうが、結局ラクです。

実はいちばん確実なのは「乗る前に満タン」という発想

意外と知られていないけれど、東海道新幹線で充電に困らないいちばん確実な方法は、乗る前にスマホとモバイルバッテリーを満タンにしておくことです。

コンセントは2Aという容量で、走行中には一時的な停電や電圧変動もあります。窓側のコンセントは隣の人と譲り合う必要があり、通路側は車両によっては使えません。つまり車内のコンセントは、「あればうれしい補助」と考えるほうが実態に合っています。

ここまで紹介してきたことを整理すると、充電の確実性は「乗る前の準備」「席の選び方」「車両の選び方」の3段階で上げられます。どれかひとつで十分というより、組み合わせるほど安心度が上がります。

実用的には、前日の夜にスマホとモバイルバッテリーを充電し、当日はA席かE席を予約し、念のため充電器とケーブルを手荷物に入れておく。この3つで、ほとんどの「充電どうしよう問題」は解決します。

🔵 確実に充電したい人

A席・E席か最前列・最後列を予約。通路側ならN700Sの列車を選ぶ。作業メインならグリーン車やS Work車両の窓側も候補に。

🟠 席にこだわらない人

モバイルバッテリーを満タンで持参。忘れたら、のぞみ停車駅のChargeSPOTで借りて降車駅で返す。

まとめ:東海道新幹線の充電は「A・E席」か「N700S」で決まり

🚃 この記事の結論

東海道新幹線はN700Sなら全席、N700Aは窓側と端の列で充電できます。確実に充電したいならA席かE席を予約しましょう。

✅ 要点チェック
  • ✔ N700S:普通車もグリーン車も全席にあり
  • ✔ N700A:普通車は窓側と最前列・最後列だけ
  • ✔ USBなし:AC100Vなので充電器を持参
  • ✔ 使い方:容量は2A、タコ足は避ける
  • ✔ 代替手段:のぞみ停車6駅でChargeSPOT

まずは次に乗る列車の指定席を、座席表からA席かE席で取ってみてください。それだけで「充電できない席に座ってしまった」という失敗はほぼなくなります。前の晩にモバイルバッテリーを満タンにしておけば、さらに安心です。

※車両の運用やChargeSPOTの料金は変わることがあります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

新幹線の窓側席と駅弁をこよなく愛する鉄道ファン。乗り換え案内や座席選びのコツ、お得なきっぷ情報など、鉄道旅をもっと快適にするための実用的な情報を中心に発信しています。交通手段の比較や空港アクセスガイドも得意分野です。

コメント

コメントする

目次