「65歳を過ぎたら新幹線って安くなるの?」「東海道新幹線にシニア割引ってあったっけ?」――親から聞かれて、すぐに答えられる人は意外と少ないはずです。これまで年齢を条件に東海道新幹線が安くなる仕組みといえばジパング倶楽部でした。ただし、ジパング倶楽部では「のぞみ」の特急料金は割引の対象外です。
結論から言うと、2026年10月1日から「EX 65+割」という65歳以上向けの割引商品が使えるようになります。東京〜新大阪の「のぞみ」普通車指定席が12,930円で、スマートEXの通常価格14,520円より1,590円安くなります。ただし使えるのは原則として月〜木の「対象日」だけです。さらに、事前にEXアプリでマイナンバーカードを登録しておく必要があります。
この記事では、区間別の価格と差額、対象日カレンダーの読み方、マイナンバーカード登録の6ステップを順番に解説します。ジパング倶楽部やEX早特21との損得、同時に始まったEX U22割やEXアプリの新機能まで、乗る前に知っておきたいことを1本にまとめました。
✅ この記事でわかること
✓ EX 65+割の対象者・対象列車と、区間別にいくら安くなるか
✓ 使える「対象日」は182日中89日だけ、という落とし穴
✓ EXアプリでのマイナンバーカード登録6ステップ
✓ ジパング倶楽部・EX早特21とどっちが得かの判断基準
東海道新幹線のシニア割引「EX 65+割」で何が変わる?

JR3社が発表した「年齢で安くなる」初めてのEX商品
EX 65+割は、JR東海・JR西日本・JR九州の3社が2026年8月6日に共同で発表した新しい割引商品です。エクスプレス予約やスマートEXといった「EXサービス」の中で買えます。
何が新しいかというと、公式リリースによれば、年齢を利用条件にした割引商品がEXサービスに登場するのは今回が初めてです。これまでのEXの割引は「21日前までに予約」のように、予約のタイミングで安くなるものが中心でした。今回は「65歳以上であること」そのものが条件になっています。
対象区間は東海道・山陽・九州新幹線の東京〜鹿児島中央のうち、営業キロ100キロを超える区間です。東海道新幹線だけでなく、そのまま山陽・九州新幹線に乗り通す旅にも使えます。
実用面のコツとして、条件や発売額を確認するときはまとめサイトではなくスマートEXのEX 65+割公式ページを見てください。対象日カレンダーや発売額表のPDFもここから開けます。
対象は「乗車日時点で65歳以上」のEX会員本人
使えるのは、乗車日時点で65歳以上のEX会員本人です。年齢は予約した日ではなく、乗る日の年齢で判定されます。
会員の種類は問いません。年会費のかかるエクスプレス予約の会員でも、年会費無料のスマートEXの会員でも買えます。ただし、エクスプレス予約の法人会員と、スマートEXの海外向けサービス会員は対象外です。会社支給の法人カードで出張している65歳以上の方は、個人会員として別に登録する必要があります。
もうひとつ見落としやすいのが「本人」という条件です。マイナンバーカードの情報を連携した本人の分しか予約できません。65歳以上の夫婦2人で使うなら、2人それぞれがEX会員になって、それぞれマイナンバーカードを登録する形になります。
これからEX会員になるなら、スマートEXから始めるのが手軽です。年会費が無料で、手持ちのクレジットカードと交通系ICカードを登録すれば使い始められます。
使えるのは2026年10月1日から2027年3月31日まで
利用期間は2026年10月1日(木)から2027年3月31日(水)までの「対象日」です。マイナンバーカードの登録は2026年9月15日(火)から受け付けています。
発売は乗車日の1ヵ月前の10:00からです。例外として、2026年10月1日から10月14日までの乗車分は、9月15日の5:30から先行して発売されています。つまり10月前半の分は、すでに予約できる状態です。
気をつけたいのが期限です。公式リリースの注記では、2027年3月末までの期間限定の設定とされています。2027年4月以降の継続は、2026年9月時点では発表されていません。「来年の春以降もずっと使える」と思い込んで旅行計画を立てるのは避けましょう。
実用的には、秋から冬の平日に予定している旅行や帰省があるなら、今のうちに登録だけ済ませておくのがおすすめです。登録さえ終わっていれば、行き先と日付が決まった時点ですぐに予約できます。
「のぞみ」もグリーン車もOK、時間帯の縛りなし
対象列車は終日の「のぞみ」「みずほ」「ひかり」「こだま」「さくら」「つばめ」です。「朝の何時台だけ」といった時間帯の制限はありません。
設備は普通車指定席とグリーン車です。自由席用の設定はないので、「空いていれば座る」という乗り方はできず、座席を指定して予約します。S Workシートや、隣の席を空けたS Work Pシートも予約できます。Pシートを選ぶ場合は追加額が必要です。
S Work Pシートの料金や座り心地は、こちらの記事でくわしく解説しています。

「新幹線に2,000円追加で払うと、隣に誰も来ない席に座れるらしい」——SNSでそんな話題を見かけて、「独りぼっち席って何?」と検索した人、いま急増しています。…
もし予約した列車に乗り遅れた場合は、同じ日の後続列車の普通車自由席に乗れます。ここは知っておくと安心です。グリーン車を予約していても、乗り遅れたら自由席になる点は覚えておきましょう。
EX 65+割とEX U22割は、年齢を利用条件にしたEXサービス初の割引商品です。どちらも「EXアプリでマイナンバーカードを読み取る」ことで年齢を確認する仕組みで、窓口で証明書を見せて買うきっぷとは発想がまったく違います。
東京〜新大阪はいくら安い?区間別の価格を並べてみた
東京〜新大阪は12,930円、スマートEXより1,590円安い
東京〜新大阪の「のぞみ」普通車指定席(通常期・大人片道)は、EX 65+割で12,930円です。スマートEXの通常価格は14,520円なので、差額は1,590円、割引率にすると約11%引きになります。
往復するとさらにわかりやすくなります。EX 65+割の往復は25,860円、スマートEXの通常価格なら往復29,040円なので、差額は3,180円です。
なお、この価格はエクスプレス予約会員でもスマートEX会員でも同じです。また18〜22歳向けのEX U22割とも全区間で同額になっています。「若者向けとシニア向けで別の値段」ではなく、同じ発売額表を使っているのがポイントです。
下の表は、公式の発売額表をもとに主な区間の価格と差額を並べたものです。「のぞみ」「みずほ」利用・通常期・大人片道1名の額です。
| 区間(のぞみ・指定席) | スマートEX通常 | EX 65+割 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 東京〜名古屋 | 11,100円 | 10,020円 | 1,080円 |
| 東京〜京都 | 13,970円 | 12,490円 | 1,480円 |
| 東京〜新大阪 | 14,520円 | 12,930円 | 1,590円 |
| 東京〜広島 | 19,560円 | 17,380円 | 2,180円 |
| 東京〜博多 | 23,610円 | 20,990円 | 2,620円 |
| 名古屋〜新大阪 | 6,480円 | 5,990円 | 490円 |
| 新大阪〜博多 | 15,820円 | 14,060円 | 1,760円 |
※ガタンゴトン研究所調べ。EX 65+割の発売額表(普通車指定席)とスマートEXサービスの公式発売額表から作成。
距離が伸びるほど差額は大きくなる
表を見るとわかるとおり、乗る距離が長いほど差額は大きくなります。東京〜名古屋は1,080円、東京〜京都は1,480円、東京〜広島は2,180円、東京〜博多なら2,620円安くなります。
理由はシンプルで、割引が「一律○○円引き」ではなく、区間ごとに設定された発売額になっているからです。東京〜新大阪で約11%引きなので、元の値段が高い長距離ほど差額の絶対額が大きくなります。
逆に、名古屋〜新大阪のような中距離だと、差額は490円にとどまります。九州方面では新大阪〜博多が14,060円(差額1,760円)、新大阪〜熊本は18,000円です。
実用的なコツとしては、東京から関西・中国・九州へ向かう長距離移動でこそ使いたい商品だということです。反対に、100キロに満たない短い区間はそもそも対象外なので、近距離の移動には通常のスマートEXなどを使いましょう。
「ひかり」やグリーン車で使うといくら?
「ひかり」「こだま」「さくら」「つばめ」を使う場合は、「のぞみ」とは別の発売額が設定されていて、そのぶん安くなります。東京〜新大阪を「ひかり」で乗るとEX 65+割は12,610円で、スマートEX通常の14,200円との差は1,590円です。東京〜名古屋の「ひかり」なら9,810円で、通常の10,890円との差は1,080円になります。
「のぞみ」と「ひかり」のEX 65+割どうしを比べると、東京〜新大阪で差は320円です。320円を払って早く着くか、節約してのんびり行くかは好みで選べます。
グリーン車にも使えます。東京〜新大阪のグリーン車はEX 65+割で17,800円、スマートEX通常は19,390円なので、差額は1,590円です。
実は、グリーン車でも普通車指定席と同じ差額が出るのがこの商品の面白いところです。ゆったり座りたい方は、グリーン車を選んでも割引の恩恵はそのまま受けられます。

東京駅から新大阪駅まで新幹線で行きたいけど、「のぞみ・ひかり・こだま、どれに乗ればいいの?」「料金っていくらかかるの?」と迷っていませんか?結論から言うと、正規…
実はエクスプレス予約会員には差額が小さい
意外と知られていないけれど、年会費を払っているエクスプレス予約会員にとっては、EX 65+割の「お得感」は少し小さくなります。
エクスプレス予約の通常価格は、東京〜新大阪で14,230円です。EX 65+割は12,930円なので、差は1,300円です。スマートEX会員の差額1,590円と比べると小さくなります。東京〜名古屋でも、エクスプレス予約通常の10,880円に対して差は860円です。
理由は、もともとエクスプレス予約会員はスマートEXより安い価格で買えるのに、EX 65+割はどちらの会員でも同じ額だからです。
また、シーズンによって価格が動く点も押さえておきましょう。閑散期は通常期より200円引き、繁忙期は200円増し、最繁忙期は400円増しです。東海道・山陽・九州新幹線を跨る区間では、400円引き・400円増し・800円増しになります。表の数字は通常期の額なので、乗る日のシーズンで上下すると考えてください。
🎯 裏ワザ
EX 65+割は閑散期に乗るとさらに200円引きになります。対象日の多くは秋冬の平日なので、通常期と閑散期の境目をカレンダーで確認してから日付を選ぶと、同じ区間でも少し安く乗れます。
月〜木しか使えない?対象日カレンダーの読み方

金曜・土曜・日曜・祝日はすべて対象外
EX 65+割の対象日は、原則として月曜〜木曜の平日です。金曜日と土休日(土曜・日曜・祝日)は、すべて設定除外日で使えません。
背景には、新幹線が混みやすい週末や連休を避けてもらい、比較的空いている平日に乗ってもらいたいという狙いが読み取れます。時間を自由に使えるシニア世代に、平日の旅を選んでもらう設計です。
注意したいのは「金曜日も平日なのに使えない」点です。月〜金を平日と考えていると、金曜日の予定で予約しようとして買えずに戸惑います。
コツとしては、旅程を組むときに「行きも帰りも月〜木」に収まるかを最初に確認することです。たとえば月曜に出発して木曜に帰る3泊4日なら、往復ともEX 65+割が使えます。
182日のうち使えるのは89日だけ
利用期間は2026年10月1日から2027年3月31日までの182日間ですが、そのうち対象日は89日です。これは公式のカレンダーPDFの黄色いマスを数えた実数で、半分以下しかありません。月別の対象日は次のとおりです。
| 月 | 対象日 | 日数 |
|---|---|---|
| 2026年10月 | 1日、5〜8日、13〜15日、19〜22日、26〜29日 | 16日間 |
| 2026年11月 | 4日、5日、9〜12日、16〜19日、24〜26日、30日 | 14日間 |
| 2026年12月 | 1〜3日、7〜10日、14〜17日、21〜24日 | 15日間 |
| 2027年1月 | 6日、7日、12〜14日、18〜21日、25〜28日 | 13日間 |
| 2027年2月 | 1〜4日、8〜10日、15〜18日、24日、25日 | 13日間 |
| 2027年3月 | 1〜4日、8〜11日、15〜18日、23〜25日、29〜31日 | 18日間 |
いちばん多いのは2027年3月の18日間、少ないのは1月と2月の13日間です。春先の平日に旅行を考えているなら、3月は選べる日が多くて組みやすい月といえます。
月〜木なのに外れる日がある(連休の谷間と年末年始)
カレンダーをよく見ると、月〜木の平日なのに対象外になっている日があります。2026年11月2日(月)、12月28日〜31日、2027年1月4日(月)・5日(火)、2月22日(月)です。
これらは連休の谷間や年末年始にあたる日です。休みをつなげて旅行する人が多く、新幹線が混みやすいため外されていると考えられます。
とくに年末年始は、12月25日(金)から1月5日(火)まで連続して使えません。「年末は帰省で平日だから使えるはず」と考えると外れます。帰省の費用をEX 65+割で抑えたい方は、年末年始を避けて12月24日以前か、1月6日以降に移動する計画にするのが現実的です。
コツとしては、祝日の前後に予定を入れるときは必ずカレンダーを開くことです。「月曜だから大丈夫」という思い込みが、いちばん引っかかりやすいポイントです。
公式カレンダーPDFは「黄色」と「灰色」で見分ける
対象日は、公式サイトでカレンダー形式のPDFとして公開されています。黄色いマスが対象日、灰色のマスが設定除外日です。
EX 65+割の対象日カレンダー(公式PDF)をスマホに保存しておくと、旅程を考えるたびに開けて便利です。
ちなみに、同時に始まった18〜22歳向けのEX U22割には、このような対象日の指定がありません。利用期間中は金曜や土休日も対象です。孫と祖父母で一緒に旅行する場合、孫はEX U22割で週末も使えても、祖父母のEX 65+割は月〜木しか使えないというズレが起きます。
家族で日程を合わせるなら、「シニア側の対象日」を基準に決めるのが失敗しない順番です。
月曜出発・金曜帰りの4泊5日を組み、帰りの金曜日だけEX 65+割が選べずに慌てるケースです。原因は「金曜日も対象外」というルールの見落とし。対策は、帰りを木曜日に前倒しするか、金曜日の帰りは通常のスマートEXやEX早特21など別の商品で買うことです。予約前にカレンダーで往復の両日を確認しましょう。
買う前に必須のマイナンバーカード登録、手順は6ステップ
登録はEXアプリだけ、ブラウザ版ではできない
EX 65+割を買うには、EXアプリ上でマイナンバーカードを読み取り、登録情報の連携を完了させておく必要があります。これが発売の条件です。
ここで注意したいのは、登録操作ができるのはEXアプリに限られることです。パソコンのブラウザ版エクスプレス予約やスマートEXからは登録できません。ふだんパソコンで新幹線を予約している方も、登録のときだけはスマホのEXアプリを使うことになります。
また、一部のサービスを使うにはEXアプリのアップデートが必要です。以前にインストールしたまま放置しているアプリだと、登録メニューが見つからない場合があります。
コツとしては、登録の前にアプリを最新版に更新し、マイナンバーカードを手元に用意しておくことです。登録受付は2026年9月15日から始まっているので、乗る予定が決まる前に済ませておくと、予約のときに慌てません。
アカウントマークから始める6ステップ
登録の流れは、公式ページの案内によると次の6ステップです。画面の指示どおりに進めれば、途中で迷うポイントは多くありません。
EXアプリ右上の「アカウント」マークをタップ
「割引資格情報登録」をタップ
マイナンバーカード登録の「登録」をタップ
「規約に同意する」をチェックし「同意する」をタップ
生年月日(6桁)・有効期限(8桁)・セキュリティコード(4桁)を入力して「次へ」
完了画面でマイナンバーカード登録完了を確認
ステップ5のあとは、画面の指示に従ってマイナンバーカードを読み取ります。入力する3項目はマイナンバーカードに記載されている情報です。事前に確認しておくと、入力の途中で手が止まりません。
完了画面が出たら登録は終わりです。スクリーンショットを撮っておくと、後から「登録できていたかな?」と不安になったときに確認できます。
EXに登録される情報と、対象外になる会員
マイナンバーカードを登録すると、EXサービスに登録される情報は氏名・住所・生年月日・性別の4つです。公式リリースの別紙でこの範囲が示されています。
なぜマイナンバーカードなのかというと、年齢を条件にした割引では「本当にその年齢か」をオンラインで確かめる必要があるからです。窓口で証明書を見せる代わりに、カードの情報をアプリで読み取る仕組みになっています。
対象外になる会員もあらためて確認しておきましょう。エクスプレス予約の法人会員と、スマートEXの海外向けサービス会員は、この割引資格の登録の対象外です。
実用的なコツとして、登録済みでも乗車時には年齢を確認できる公的証明書等を携帯する必要があります。運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなどです。「アプリに登録したから何も持たなくていい」わけではないので、財布にマイナンバーカードを入れておくのがいちばん手軽です。
家族が代わりに予約してあげることはできる?
スマホの操作が苦手な親の代わりに、子どもが予約してあげたいという相談はよくあります。ここは誤解が多いのでQ&Aで整理します。
手伝うときのコツは、最初の登録だけは家族が横について一緒に操作することです。一度登録が終われば、あとは通常のEX予約と同じ流れで区間と列車を選ぶだけなので、親御さんも自分で予約しやすくなります。
予約する前に知っておきたい7つの利用ルール

予約できるのは1名だけ、夫婦でも別々のアカウントが必要
EX 65+割は、1回の予約で1名分しか買えません。しかも、マイナンバーカードの登録情報を連携した本人の分だけです。同行する家族の分をまとめて買うことはできません。
通常のEX予約では、同行者の分をまとめて予約できることに慣れている方も多いはずです。その感覚でEX 65+割を使おうとすると、2人目が買えずに困ります。
⚠️ よくある失敗2:夫婦2人分を1つのアカウントで予約しようとした
65歳以上の夫婦で旅行する際、夫のEXアカウントで妻の分もEX 65+割で予約しようとして選べなかったケースです。原因は「本人分のみ・1名のみ」というルール。対策は、妻も自分のEX会員アカウントを作り、自分のマイナンバーカードを登録すること。隣同士に座りたい場合は、2人がほぼ同じタイミングで同じ列車の並び席を予約するのが現実的です。
夫婦で並んで座るコツとしては、1人目が予約したらすぐに2人目が同じ列車の隣の席を指定することです。列車ごとに発売数に限りがあるため、時間をあけると2人目の分が売り切れる場合もあります。
きっぷの受取はできず、交通系ICカードで乗る
乗車方法は、登録した交通系ICカード等を使ったチケットレス乗車だけです。駅の券売機できっぷを受け取ることはできません。
紙のきっぷに慣れている方にとっては、ここがいちばん戸惑うポイントかもしれません。予約時に登録した交通系ICカードを、新幹線の自動改札にタッチして入る仕組みです。
注意したいのは、予約に登録したICカードと、当日持っていくICカードが一致している必要があるという点です。複数のICカードを持っている方は、どのカードを登録したかをメモしておくと、改札で慌てません。
さらに、年齢を確認できる公的証明書等(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)を携帯し、係員に求められたら提示する必要があります。ICカードと証明書の2点セットで持ち歩く、と覚えておくとシンプルです。
変更は何度でも無料、払いもどしは320円
予約の変更は、改札に入る前で、かつ予約列車の発車時刻までなら、手数料無料で何度でもできます。予定が読みにくいときでも使いやすい設計です。
払いもどしの場合は、発車時刻前なら手数料は320円です。旅行自体が中止になっても、発車前に手続きすれば大きな損にはなりません。
新幹線の払い戻し手数料は商品によって大きく違います。ほかのきっぷのルールと比べたい方はこちらも参考にしてください。

新幹線を予約したあと、急に予定が変わってキャンセルすることになった――そんなとき、いちばん気になるのが「払い戻しっていくら取られるの?」ですよね。結論から言うと…
もうひとつ知っておきたいのが遅延時の扱いです。到着が2時間以上遅れた場合は、利用区間ごとの特定額が払いもどされます。予定が変わりそうなら「払いもどし」ではなく、まず無料の「変更」で日付や列車をずらすのが損をしないコツです。
途中下車・他の割引との併用はできない
EX 65+割では途中下車ができません。途中の駅で降りると、残りの区間は無効になります。たとえば東京〜新大阪で予約して、名古屋で降りて観光してから続きに乗る、という使い方はできません。
また、他の割引との併用もできません。ほかの割引と組み合わせてさらに安く、という使い方は想定されていません。
もうひとつ見落としがちなのが席数です。列車ごとに発売数に限りがあり、列車に空席があっても予約できない場合があります。「空席表示があるのにEX 65+割が選べない」ときは、この発売数の上限に達している可能性があります。
コツとしては、途中で観光したい場合は区間を分けて2回予約することです。ただし、それぞれの区間が営業キロ100キロを超えていないと対象になりません。人気の列車を狙うなら、発売日の10:00を目安に早めに予約しましょう。
ジパング倶楽部・EX早特21と比べてどっちが得?
ジパング倶楽部は「のぞみ」の特急料金が割引にならない
65歳以上向けの割引として昔からあるのが、JRの旅行クラブ「ジパング倶楽部」です。満65歳以上が入会でき、営業キロ100キロを超えて利用するとき、きっぷが2割引または3割引になります。個人会員の年会費は3,840円です。
ところが、ジパング倶楽部には大きな制約があります。JR東海のジパング倶楽部の案内によると、新幹線「のぞみ」「みずほ」(自由席含む)の特急料金とグリーン料金には、ジパング割引が適用されません。S WorkシートやS Work Pシートの特急料金も対象外です。
さらに、使えない期間もあります。4月27日〜5月6日、8月10日〜19日、12月28日〜翌年1月6日です。買うときには会員手帳とJR乗車券購入証が必要になります。
つまり、東海道新幹線で「のぞみ」に割引価格で乗りたい65歳以上の方にとって、ジパング倶楽部は使いにくい仕組みでした。EX 65+割は、この「のぞみに割引で乗れる65歳以上向け商品」という点が新しいのです。
🔵 EX 65+割
入会金・年会費のかかる会への入会は不要(スマートEXは年会費無料)。「のぞみ」「みずほ」も割引価格で乗れる。使えるのは月〜木の対象日だけ。設定は2027年3月末まで。
🟠 ジパング倶楽部
年会費3,840円。割引は2割引または3割引で割引率は大きい。ただし「のぞみ」「みずほ」の特急料金・グリーン料金は割引外。4月末〜5月初め・お盆・年末年始は使えない。
割引率はジパングが上、使い分けは「のぞみ」に乗るかどうか
割引率だけで比べると、2割引または3割引のジパング倶楽部のほうが大きくなります。EX 65+割は東京〜新大阪で約11%引きなので、数字の上ではジパング倶楽部に届きません。
ただし、ジパング倶楽部で「のぞみ」に乗ると、特急料金が割引されないため割引の効果が小さくなります。そこで判断基準は「どの列車に乗るか」になります。
「ひかり」「こだま」でゆっくり行くならジパング倶楽部、「のぞみ」で早く着きたいならEX 65+割、という使い分けがわかりやすい整理です。
さらに、使える日も違います。EX 65+割は月〜木の対象日だけ、ジパング倶楽部はゴールデンウィーク・お盆・年末年始を除けば曜日の制限はありません。金曜や週末に動くならジパング倶楽部、平日なら両方を比べて安いほう、と考えると迷いにくくなります。年会費3,840円を払ってまで入会するかは、年に何回新幹線に乗るかで決めましょう。
EX早特21とはほぼ同額、でも予約変更の自由度が違う
年齢に関係なく使える既存の割引に「EX早特21」があります。乗車日21日前の23:30までに予約すると、「のぞみ」などの普通車指定席が安くなる商品です。
東京〜新大阪は、EX早特21が12,980円、EX 65+割が12,930円で、EX 65+割のほうがわずかに安い程度です。東京〜名古屋はEX早特21が10,370円、EX 65+割が10,020円で、こちらもEX 65+割がやや安くなります。
値段だけ見ればほぼ同水準ですが、使い勝手はまったく違います。EX早特21は予約後に変更ができず、変更したい場合は払いもどしのうえ予約し直しが必要です。乗り継ぎもできず、繁忙時期には設定除外日もあります。
一方のEX 65+割は、21日前までに決める必要がありません。乗車日の1ヵ月前から買えて、発車時刻前なら手数料無料で何度でも変更できます。早特並みの価格で予定変更に強いのが特徴です。EX早特21の公式ページで条件を見比べると、違いがよくわかります。
こんな人にはこの買い方がおすすめ(シーン別)
ここまでの比較をもとに、よくあるシーン別に選び方を整理します。
平日に孫の顔を見に行く65歳以上の方:月〜木の対象日に「のぞみ」で移動するなら、EX 65+割が第一候補です。予定が変わっても無料で変更できるので、孫の体調や行事で日程がずれても対応しやすくなります。
週末や金曜に帰省する方:EX 65+割は使えません。21日以上前に日程が決まっているならEX早特21、「ひかり」「こだま」でよければジパング倶楽部を検討しましょう。
時間に余裕のある観光旅行の方:「ひかり」「こだま」でゆっくり行くなら、割引率の大きいジパング倶楽部が有利になる場合があります。ただし年会費3,840円がかかる点は忘れずに。
夫婦で旅行する方:2人とも65歳以上なら、それぞれがEX会員になってマイナンバーカードを登録すれば、2人ともEX 65+割を使えます。一方が65歳未満なら、その人は通常価格か早特商品で買うことになります。
✅ おすすめポイント
「のぞみで早く着きたい」「日程が変わるかもしれない」「平日に動ける」の3つがそろうなら、EX 65+割がいちばん条件にはまります。EX早特21とほぼ同額なのに、21日前の締め切りも変更不可の縛りもありません。
同時に始まったEX U22割・障がい者割引・アプリの新機能
EX U22割は18〜22歳向け、対象日の縛りなし
EX 65+割と同時に、18〜22歳向けの「EX U22割」も登場しました。乗車日時点で18歳以上22歳以下のEX会員本人が対象です。学生かどうかは条件になく、年齢だけで判定されます。
公式リリースでは「新幹線でのご旅行に慣れ親しんでいただきたい若年層の方」を対象にしたと説明されています。価格はEX 65+割と全区間で同額で、東京〜新大阪の「のぞみ」普通車指定席なら12,930円です。
大きな違いは対象日です。EX U22割には対象日の指定がなく、利用期間中は金曜や土休日も使えます。
学割との違いも押さえておきましょう。JRの学割は乗車券部分だけの割引で、学校が発行する学割証が必要です。EX U22割は乗車券と特急券が一体の商品で、学割証は不要、スマホで完結します。注意点として、判定は乗車日時点なので、乗車日に23歳になっていると使えません。EX U22割の公式ページもあわせて確認してください。
障がい者割引もネット予約・チケットレスに対応
これまで駅の窓口で買う必要があった障害者割引のきっぷも、ネット予約・チケットレス乗車で買えるようになりました。「EX 身体障がい者割引・知的障がい者割引」です。
対象は、身体障害者手帳または療育手帳(旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄に第1種または第2種の記載のあるもの)の交付を受けている人です。マイナポータルから取得した障害者手帳情報を、EXアプリで登録して使います。
発売は2026年9月15日(火)5:30から、利用は2026年10月1日(木)からで、どちらも通年です。EX 65+割のような期間限定ではありません。東京〜新大阪は10,060円、新大阪〜熊本は14,470円です。
対象設備はSupreme Class・グリーン車・普通車指定席・普通車自由席です。本人が単独で使う場合は営業キロ100キロを超える区間、第1種の人が介護者と使う場合は全区間が対象です。2027年春には、精神障害者手帳情報に基づく割引商品も発売される予定です。
紙のEXご利用票は2027年2月(予定)で終了
これまで新幹線の自動改札を通ると、号車と座席番号が書かれた紙の「EXご利用票(座席のご案内)」が出てきました。これが電子化されます。
2026年9月15日(火)から、乗車日になるとEXアプリで「座席のご案内」を確認できるようになりました。自動改札を通過すると、プッシュ通知で知らせてくれます。紙ではご案内できなかった列車の発車番線や、列車の遅延・運休情報も表示されるのが便利な点です。発車番線の表示は2026年10月以降、準備が整い次第始まる予定で、アプリを最新版に更新する必要があります。遅延・運休・発車番線の表示は東海道・山陽新幹線(東京〜博多間)が対象です。
紙のEXご利用票は、2027年2月(予定)に発行を終了します。それまでは紙とアプリの両方が使える移行期間です。
コツとして、この機能はEXアプリのみ対応でブラウザ版は対象外です。最新の情報を見るには「情報を更新」かログインが必要なので、ホームに向かう前に一度アプリを開いておきましょう。
e5489との連携で在来線特急の予約もひとまとめに
2026年10月20日(火)からは、EXサービスとJR西日本の「e5489」の連携も始まります。
具体的には、EXサービスとe5489の間を移動するときのログイン操作が不要になります。また、EXサービスで予約した新幹線と、e5489で予約した在来線特急の予約情報を、EXアプリやWESTERアプリでまとめて確認できるようになります。WESTER会員がEXサービスに新規登録するときは、登録済みの会員情報が自動で入力されます(逆も同じです)。
使うには、両方のサービスに会員登録したうえで、会員本人がサービス連携の操作をしておく必要があります。こちらもアプリのみ対応で、ブラウザは対象外です。「LINEからEX」は今回の取組みの対象外です。
新大阪から在来線特急に乗り継いで関西・北陸方面へ向かう旅なら、新幹線をEX 65+割で、在来線特急をe5489で予約し、1つのアプリでまとめて確認する使い方ができます。詳しくはJR3社の共同リリース(PDF)で確認できます。
18〜22歳・対象日の指定なし・EX 65+割と同額
2026年10月1日から通年・ネット予約とチケットレスに対応
座席のご案内の電子化・2026年10月20日からe5489連携
まとめ
最初の一歩は、EXアプリを最新版に更新して、マイナンバーカードの登録を済ませておくことです。登録さえ終われば、対象日カレンダーで行きたい日を選び、乗車日の1ヵ月前の10:00から予約できます。夫婦で使うなら、2人それぞれのアカウントで登録しておきましょう。設定は2027年3月末までの期間限定なので、秋冬の平日の旅行や帰省の予定があるなら、早めに準備しておくと損をしません。
※価格・対象日・条件は2026年9月時点の公式発表にもとづきます。最新情報は公式サイトでご確認ください。

コメント