「あおによし(正式表記は”あをによし”)に乗ってみたいけど、時刻表を見ても何時の便を選べばいいのかピンとこない…」。そんなモヤモヤ、ありますよね。近鉄の観光特急は普通の特急と違って本数が少なく、しかも曜日によって走らない日まであります。
先に結論を言うと、あをによしは1日8便。そのうち大阪難波を出るのは朝9:10発の第1便だけで、大阪難波へ戻るのは京都を夕方に出る第8便だけです。残りの6便はすべて近鉄奈良〜京都の往復。そして運行は原則木曜日を除く毎日なので、木曜に予定を組むと空振りします。
この記事では、近鉄公式サイトに載っている全8便の時刻を平日・土休日別に整理したうえで、区間ごとの料金、どの便を選べば観光と組み合わせやすいか、1人で乗るときの料金の落とし穴、車内販売の中身まで、乗る前に知っておきたいことをまとめて案内します。
✅ この記事でわかること
✓ 全8便の発車・到着時刻(平日/土休日)と所要時間
✓ 大阪難波・近鉄奈良・京都それぞれから乗るときの便の選び方
✓ 区間別の合計料金と、1人でツインシートに座るときの追加分
✓ 予約開始のタイミング、変更・払い戻しのルール
あおによしの時刻表|全8便の発車・到着時刻を平日・土休日で一覧

1日8便、大阪難波発着は朝と夕方の1往復だけ
あをによしは1日8便です。内訳は、大阪難波〜京都を通しで走る便が1往復(第1便・第8便)、近鉄奈良〜京都を行き来する便が3往復(第2便〜第7便)。つまり大阪難波から乗れるのは第1便の1本、大阪難波へ帰れるのは第8便の1本だけです。
なぜこんな組み方なのかというと、あをによしは4両編成が1本しかないからです。車両が1本なら、朝に大阪から出て、日中は奈良と京都の間を行ったり来たりし、夕方に大阪へ帰ってくる、という1日の動きになります。時刻表はこの「1本の車両の1日」をそのまま切り取ったものなんですね。
第1便は大阪難波9:10発、京都には平日10:31、土休日10:29に着きます。第8便は京都を平日16:50、土休日16:55に出て、大阪難波には平日18:16、土休日18:12に着きます。中間の6便はすべて毎時55分前後に発車するパターンです。
コツとしては、まず「大阪側から乗りたいのか、奈良〜京都だけ乗りたいのか」を決めること。大阪難波〜京都を通しで乗りたいなら、選択肢は朝の第1便か夕方の第8便の2択になります。
京都行き(第1・3・5・7便)の時刻
京都行きは第1・3・5・7便の4本です。大阪難波から来る第1便以外は、すべて近鉄奈良が始発になります。
時刻は近鉄公式サイトの「運行情報・時刻表」に掲載されているものをそのまま並べました。平日と土休日で1〜2分ずれる駅があるので、両方を並べています。
| 便 | 始発駅・発車 | 京都着(平日) | 京都着(土休日) |
|---|---|---|---|
| 第1便 | 大阪難波 9:10発 | 10:31 | 10:29 |
| 第3便 | 近鉄奈良 11:55発 | 12:30 | 12:30 |
| 第5便 | 近鉄奈良 13:55発 | 14:30 | 14:30 |
| 第7便 | 近鉄奈良 15:55発 | 16:31 | 16:30 |
第1便の途中駅は、平日だと大阪上本町9:13、鶴橋9:15、生駒9:30、学園前9:35、近鉄奈良9:45着・9:52発、大和西大寺9:58発、近鉄丹波橋10:23です。土休日は生駒9:29、学園前9:34、近鉄奈良9:44着・9:53発、大和西大寺10:00発、近鉄丹波橋10:22と、少しだけずれます。近鉄奈良で数分止まるので、ホームで車体の写真を撮るならこのタイミングが狙い目です。
近鉄奈良・大阪難波行き(第2・4・6・8便)の時刻
京都を出る便は第2・4・6・8便の4本。第2・4・6便は近鉄奈良止まりで、第8便だけが近鉄奈良から先、大阪難波まで走ります。
| 便 | 京都発 | 終着(平日) | 終着(土休日) |
|---|---|---|---|
| 第2便 | 10:55 | 近鉄奈良 11:30 | 近鉄奈良 11:31 |
| 第4便 | 12:55 | 近鉄奈良 13:28 | 近鉄奈良 13:28 |
| 第6便 | 14:55 | 近鉄奈良 15:28 | 近鉄奈良 15:28 |
| 第8便 | 平日16:50/土休日16:55 | 大阪難波 18:16 | 大阪難波 18:12 |
第8便は平日と土休日で京都の発車時刻そのものが違うのがポイントです。平日は16:50発、土休日は16:55発。平日に「毎時55分発だから16:55でいいや」と思い込むと、目の前でドアが閉まります。第8便の途中駅は平日が近鉄奈良17:27着・17:36発、学園前17:46、生駒17:52、鶴橋18:09、大阪上本町18:12。土休日は近鉄奈良17:28着・17:34発、学園前17:44、生駒17:50、鶴橋18:06、大阪上本町18:08です。
運転日は「原則木曜日を除く毎日」、ただし例外あり
時刻表と同じくらい大事なのが運転日です。公式サイトの表記は「原則木曜日を除く毎日運行」。木曜は基本的に走りません。
理由として公式が明記しているわけではありませんが、編成が1本しかない列車は、どこかで点検や整備の日を取らないといけません。木曜がその「お休みの日」にあたっていると考えるとわかりやすいです。公式ページにも「車両整備などの事情により、運行の休止、運行区間の変更、車種の変更などを予告なく行う場合があります」と書かれています。
ただ「原則」なので例外があります。たとえば公式の運行日カレンダーを見ると、2026年9月24日(木)は運行日として色がついています。逆に、木曜以外でも休みになる日が出ることもあり得るので、日付を決めたら近鉄公式「観光特急あをによし」ページの運行日カレンダーで、その日に色がついているかを必ず確認してください。
⚠️ 失敗パターン①:木曜の奈良観光に組み込んで空振り
「平日なら空いてそう」と木曜に休みを取り、当日駅で探しても表示がない…というパターン。原因は運転日の確認漏れです。対策は、旅行日を決める前にカレンダーを見ること。木曜しか休めない場合は、カレンダーに色がついている例外の木曜を探すか、通常の近鉄特急に切り替える前提で計画を組みましょう。
どの便に乗る?大阪・奈良・京都の観光と組み合わせる3つの型
大阪から奈良・京都へ行くなら「第1便一択」
大阪難波・大阪上本町・鶴橋・生駒・学園前から乗る場合、使える便は第1便だけです。大阪難波9:10発で、近鉄奈良には平日9:45(土休日9:44)に着きます。
これは前のセクションで見たとおり、大阪側を走るのが朝の下り1本と夕方の上り1本だけだからです。午後に大阪から「あをによしで奈良へ」は物理的にできません。
所要時間は大阪難波〜近鉄奈良が平日35分・土休日34分、大阪難波〜京都を通しで乗ると平日81分・土休日79分です。奈良で降りるなら朝10時前に奈良公園エリアへ出られるので、そのまま1日観光に使えます。京都まで乗り通すなら、奈良の街並みを車窓から眺めつつ昼前に京都着、という流れになります。
コツは、鶴橋から乗る人。鶴橋はJR大阪環状線との乗り換え駅なので、JR沿線に泊まっている人は鶴橋9:15発を狙うと大阪難波まで出る手間が省けます。
京都から奈良へ日帰りするなら「第2便で行って第7便で戻る」
京都を拠点にしている人の日帰りなら、朝の第2便(京都10:55発→近鉄奈良11:30着、土休日11:31着)で奈良へ入り、夕方の第7便(近鉄奈良15:55発→京都16:31着、土休日16:30着)で京都へ戻る組み合わせがきれいに収まります。
この組み方だと奈良での滞在時間は4時間半ほど。東大寺・奈良公園・興福寺あたりを歩いて回るのにちょうどいい長さです。もう少し早く戻りたいなら第5便(近鉄奈良13:55発)、ゆっくりしたいなら第7便、と選べます。
もうひとつの選択肢が、帰りを第8便にする方法。ただし第8便は京都発なので、奈良から京都へ戻る用途には使えません。奈良→京都の最終は第7便です。ここを取り違えると、夕方に奈良で「あれ、京都行きがもうない」となります。
行きも帰りも乗る場合は、それぞれに特急券・特別車両券が必要です。予約は往路と復路を別々に取ることになるので、発売開始の日に両方まとめて押さえておくと安心です。
奈良から大阪へ帰るなら「第8便」、奈良泊なら翌朝も選べる
奈良観光のあと、大阪へ戻る手段としてあをによしを使えるのは第8便だけです。近鉄奈良を平日17:36(土休日17:34)に出て、大阪難波に平日18:16(土休日18:12)着。近鉄奈良〜大阪難波は平日40分・土休日38分です。
奈良で1日観光して夕方17時半ごろに近鉄奈良へ戻り、大阪で夕食、という流れにぴったりはまります。第8便は近鉄奈良で平日9分・土休日6分停車するので、京都から乗ってきた人が一部降り、奈良から乗る人が入れ替わる形になります。
京都側から見ると、第8便は「京都→奈良→大阪」を1本でつなぐ唯一の便でもあります。京都観光の最終日に大阪のホテルへ移動する、といった使い方にも向いています。
ちなみに第8便の京都発車は平日16:50、土休日16:55。京都駅で余裕を持ちたいなら、平日は16時半ごろには近鉄のりばに着いておくのが無難です。
第1便 大阪難波9:10発 → 近鉄奈良9:45着(平日)
奈良公園・東大寺などを観光(7時間以上)
第8便 近鉄奈良17:36発 → 大阪難波18:16着(平日)
停車駅は9つだけ——乗れる駅と通過してしまう駅

停車駅は大阪難波から京都まで全9駅
あをによしが止まるのは、大阪難波、大阪上本町、鶴橋、生駒、学園前、近鉄奈良、大和西大寺、近鉄丹波橋、京都の9駅です。公式サイトの運行区間・停車駅の欄と、時刻表の各便の停車駅を照らし合わせて確認しました。
ここで押さえておきたいのは、生駒と学園前に止まるのは第1便と第8便だけ、という点です。第2〜7便は近鉄奈良〜京都の区間しか走らないので、止まるのは近鉄奈良、大和西大寺、近鉄丹波橋、京都の4駅だけ。「学園前から乗って京都へ」は第1便でしかできません。
逆に、大和西大寺と近鉄丹波橋は全8便が停車します。大和西大寺は奈良線と京都線が交わる駅なので、奈良〜京都を走るときは必ずここを通ります。近鉄丹波橋は京阪の丹波橋駅と連絡しているので、京都の伏見・東山方面に向かう人の乗り換えポイントになります。
コツとして、京都市内で宿が京阪沿線にある人は、京都駅まで乗らずに近鉄丹波橋で降りて京阪に乗り換えるという手もあります。
大和西大寺では向きが変わる——座席の向きに注目
時刻表をよく見ると、大和西大寺で「着」と「発」の時刻が別々に書かれていて、1〜2分停車しています。第1便なら平日9:57着・9:58発、土休日9:57着・10:00発です。
これは、近鉄奈良から来た列車が大和西大寺で進行方向を変えて京都線に入るためです。近鉄奈良は行き止まりの駅なので、近鉄奈良を出た列車はいったん大和西大寺まで戻り、そこから向きを変えて京都へ向かいます。
このため、近鉄奈良から京都へ向かう便では、近鉄奈良〜大和西大寺の数分間と、大和西大寺〜京都の区間で進行方向が逆になります。あをによしのツインシートは窓側を向いた席と向かい合わせの席があるので、進行方向を気にする人は少なくありませんが、どちら向きになっても景色は大きな窓から楽しめます。
ちなみに近鉄奈良駅では第1便が平日7分、土休日9分止まり、第8便は平日9分、土休日6分止まります。停車時間に余裕があるので、ホームで外観を撮りたい人には狙い目です。
あをによしの車両は19200系。2021年に引退した12200系という特急車両を改造して生まれました。車体は「紫檀(したん)メタリック」という紫に、ゴールドのラインが入った配色です。側面には正倉院の宝物「螺鈿紫檀五弦琵琶」の花柄がラッピングされていて、奈良の歴史をそのまま車体に写したデザインになっています。運行開始は2022年4月29日です。
京都駅・大阪難波駅での乗り場の探し方
京都駅では、近鉄京都線のりばから発車します。JRの改札とは別なので、JRで京都に来た人は近鉄の改札へ移動してから乗ることになります。
京都駅で乗り場を探すときの目印は「近鉄」の案内表示です。JRの乗り換え口や駅構内の案内表示に沿って、近鉄の乗り場へ向かいましょう。第8便は平日16:50発なので、京都観光の最後にバスで京都駅へ戻る人は、道路の混み具合も考えて早めに戻っておきましょう。
大阪難波は近鉄と阪神が乗り入れる地下駅です。御堂筋線など大阪メトロから乗り換える場合も、「近鉄・阪神」の案内に沿って進めば近鉄のりばに着きます。
名古屋方面から近鉄で京都へ向かい、京都からあをによしで奈良へ、という乗り継ぎを考えている人は、名古屋〜京都の近鉄ルートの記事も参考になります。

名古屋から京都へ行くとき、真っ先に浮かぶのは新幹線だと思います。でも路線図をながめていると、名古屋駅の地下から近鉄がのびていて「これ、京都までつながってるんじゃ…
あおによしの料金はいくら?区間別の合計額をまるっと計算
料金は「運賃+特急料金+特別車両料金」の3つの合計
あをによしに乗るのに必要なのは、ふつうの運賃、特急料金、特別車両料金の3つです。全席が特別車両扱いなので、特別車両料金はどの区間でも210円かかります。
特急料金は区間によって520円か920円のどちらか。大阪難波・大阪上本町・鶴橋・生駒から近鉄丹波橋・京都まで乗る長い区間は920円、それ以外は520円です。
つまり運賃以外の上乗せ分は、短い区間なら730円、長い区間なら1,130円。これが「観光特急に乗るための料金」と考えるとわかりやすいです。
代表的な区間の合計は、大阪難波〜近鉄奈良が1,410円(運賃680円+特急料金520円+特別車両料金210円)、近鉄奈良〜京都が1,490円(運賃760円+520円+210円)、大阪難波〜京都が2,270円(運賃1,140円+920円+210円)です。料金は近鉄公式サイトの運行料金表から取っています。
ガタンゴトン研究所調べ:区間別の所要時間と合計料金
よく使われそうな区間について、公式時刻表の所要時間と公式運行料金表の金額をまとめました。料金は大人1名あたり、ツインシートを2名で使う場合の金額です。
| 区間 | 運賃 | 特急料金 | 合計 | 所要時間(平日) |
|---|---|---|---|---|
| 大阪難波〜近鉄奈良 | 680円 | 520円 | 1,410円 | 35分(第1便) |
| 鶴橋〜近鉄奈良 | 590円 | 520円 | 1,320円 | — |
| 近鉄奈良〜京都 | 760円 | 520円 | 1,490円(便が多い) | 33〜36分 |
| 大和西大寺〜京都 | 680円 | 520円 | 1,410円 | — |
| 近鉄丹波橋〜京都 | 240円 | 520円 | 970円 | — |
| 生駒〜京都 | 830円 | 920円 | 1,960円 | — |
| 鶴橋〜京都 | 1,070円 | 920円 | 2,200円 | — |
| 大阪難波〜京都 | 1,140円 | 920円 | 2,270円 | 81分(第1便) |
※合計はどの区間も特別車両料金210円を含みます。所要時間の「—」は途中駅区間のため省略しています(時刻表で各駅の時刻を確認できます)。
表を見ると、近鉄丹波橋〜京都のようなごく短い区間でも特急料金と特別車両料金で730円かかるのがわかります。短い区間ほど「運賃より上乗せ分の方が高い」という逆転が起きるので、乗るなら奈良〜京都を通しで楽しむのがおすすめです。
こども料金は半額、ただし10円単位で切り上げ
こどもの運賃・料金は、おとなの半額です。ただし端数は10円単位に切り上げます。
具体的には、特急料金520円の区間ならこどもは260円、920円の区間なら460円。特別車両料金210円は、半額を10円単位に切り上げて110円になります。
近鉄奈良〜京都をこどもが乗る場合、運賃380円+特急料金260円+特別車両料金110円で、合計750円です。
家族4人で乗るなら、2号車のサロンシート(3〜4名のグループ専用席)も選択肢に入ります。料金表は「サロンシートを3名または4名で利用する場合の大人1名あたりの金額」として同じ表が示されているので、サロンシートだからといって1人あたりの料金が上がるわけではありません。家族やグループなら、サロンシートを狙わない手はないですね。
🎯 意外と知られていないけれど…
実は、あをによしの「特別車両料金」は210円。近鉄の特急で特別な座席というと、名阪特急ひのとりのプレミアムシートのように数百円以上の上乗せを想像しがちですが、あをによしは1+1のゆったり席でもこの金額です。近鉄奈良〜京都なら、普通の近鉄特急に乗る料金に特別車両料金210円を足すだけで観光特急の座席に座れる計算になります。
近鉄特急の中でも「ちょっと上のクラス」を比べてみたい人は、ひのとりのプレミアムシートの料金を解説した記事もどうぞ。

大阪と名古屋を結ぶ近鉄特急「ひのとり」、そのプレミアムシートがたった700円の追加で乗れるって知ってましたか? 「新幹線より安くて、座席は新幹線のグリーン車級」…
ツインシートとサロンシート、どの号車を取ればいい?

1・3・4号車はツインシート、2号車はサロンシート
あをによしは4両編成で、1・3・4号車がツインシート、2号車がサロンシートと販売カウンターです。
ツインシートは2列(1列+1列)の座席配置で、家具メーカーによる特注デザインのシートです。公式の広報ページによると、窓側を向いた席と、向かい合わせになる席があります。窓は近鉄で最大のサイズとされています。
定員は公式の編成図で確認すると、1号車24名、2号車12名、3号車20名、4号車28名の合計84名。ふつうの特急と比べるとかなり少ない人数で、1両あたりの座席がゆったり取られているのがわかります。
コツとしては、ライブラリーが近い4号車、販売カウンターのある2号車の隣になる1号車・3号車、と「どこに行きやすいか」で選ぶこと。車内販売をよく使うつもりなら、2号車に近い1号車か3号車が歩く距離が短くて済みます。
🚆 あをによし 号車ガイド
1号車 ツインシート(定員24名)・トイレあり
2号車 サロンシート(定員12名・3〜4名グループ専用)・販売カウンター
3号車 ツインシート(定員20名)・トイレあり
4号車 ツインシート(定員28名)・ライブラリー
サロンシートは3〜4名専用、パーテーションで半個室に
2号車のサロンシートは、3〜4名のグループ専用席です。座席と通路はパーテーションで区切られていて、半個室のような空間になっています。
2名では予約できません。サロンシートは3名から4名で利用可能、というルールが公式に書かれています。カップルや2人旅なら、ツインシートの向かい合わせ席を選ぶのが現実的です。
サロンシートの料金は、前述のとおり大人1名あたりの金額はツインシートと同じ表です。3〜4人の家族や友人グループなら、同じ料金で向かい合って話せる席が取れるので、使わない理由はほとんどありません。
ただし2号車の定員は12名なので、サロンの区画は多くありません。グループで乗るなら、発売開始日に真っ先に2号車を狙うのがコツです。取れなかった場合は、ツインシートの向かい合わせ席を2組並びで取る方法もあります。
トイレは1号車と3号車、ライブラリーは4号車
公式の編成図を見ると、トイレは1号車と3号車にあります。2号車と4号車にはありません。
乗車時間は近鉄奈良〜京都なら30分台、大阪難波〜京都を通しで乗っても80分前後なので、トイレを気にする場面は多くありません。ただ、小さな子ども連れや、クラフトビールを楽しむつもりの人は、トイレのある1号車か3号車を取っておくと移動が短く済みます。
4号車のライブラリーは、沿線に関する書籍を自由に閲覧できるスペースです。本を静かに読めるソファシートもあります。4号車の座席を取っておけば、読みたい本をすぐ手に取れます。
車内は専属アテンダントが乗務していて、Wi-Fiも使えます。旅の記念になる「記念乗車証」も販売カウンターに置いてあるので、降りる前に忘れずに受け取りましょう。
⚠️ 失敗パターン②:1人でツインシートを取ったら料金が上がった
ツインシートを1名で使う場合は、自分の乗車券・特急券・特別車両券に加えて、こども分の特急券・特別車両券も必要です。近鉄奈良〜京都なら追加分は370円で、1人あたり1,860円。大阪難波〜京都だと追加分は570円で2,840円になります。原因は「1+1」の2席を1人で使う扱いになるため。対策は、1人旅なら最初からこの金額で予算を組むこと。
予約はいつから?買い方と変更・払い戻しのルール
駅窓口は乗車日の1か月前の10時30分から
あをによしの特急券は、近鉄主要駅の特急券窓口で乗車日の1か月前の10時30分から買えます。インターネットなら「近鉄特急チケットレスサービス」、そのほか旅行会社(クラブツーリズム、日本旅行など)でも扱っています。
1日8便、1便あたり84名しか乗れない列車なので、土休日や紅葉シーズンは発売開始日に動くのが基本です。特に2号車のサロンシートは区画が少ないので、グループ旅行なら「1か月前の10時30分」をカレンダーに入れておきましょう。
チケットレスサービスの利用時間は0:30〜23:50。支払いはクレジットカードかPayPayで、会員登録なしでも使えます。会員登録してから買うと10%ポイント還元があり、たまったポイントは特急券に交換できます。
コツとしては、何度か近鉄特急を使う予定があるなら会員登録しておくこと。あをによしの往復だけでもポイントがたまります。
チケットレスで買っても乗車券は別に必要
チケットレスで買えるのは特急券と特別車両券です。乗車券(運賃)は含まれていません。
公式サイトにも「近鉄特急のご乗車には、このサービスで購入できる特急券のほか、乗車券が必要です」と書かれています。乗車券はICOCAなどの交通系ICカードで改札を通るか、乗車前に駅で買います。
つまり、スマホに特急券が入っていても、改札はICカードかきっぷで通る必要があるということです。ICカードの残高が少ないと、大阪難波〜京都の運賃1,140円に足りずに改札で止められることもあるので、乗る前にチャージしておきましょう。
京阪沿線から近鉄に乗り継ぐ場合など、ほかの鉄道会社との組み合わせを考える人は、京阪特急の料金事情をまとめた記事も参考になります。大阪〜京都の移動手段を比べるときにも役立ちます。

京阪電車の特急に乗りたいけど、「特急料金っていくらかかるの?」と気になっていませんか? JRの特急だと指定席券や特急券で1,000円以上プラスされるのが当たり前…
他の列車との乗り継ぎ特急券は買えない
あをによしの特急券は、他の列車との乗り継ぎの特急券として買うことができません。公式サイトの運行料金欄に明記されています。
近鉄特急には、途中駅で別の特急に乗り継ぐときに特急料金を通しで計算できる仕組みがありますが、あをによしはその対象外。たとえば名古屋方面から近鉄特急で来て、大和西大寺であをによしに乗り継ぐ、といった場合でも、それぞれ別に特急券を買う形になります。
そのため、遠方から近鉄を乗り継いで来る人は、あをによしの区間だけ切り離して料金を考えるのが正解です。
名古屋から近鉄特急で来て、そのままあをによしへ——と計画し、通しの特急料金で予算を組んだら、実際は別々の特急券が必要だった、というケース。原因はあをによしが乗り継ぎ特急券の対象外であること。対策は、あをによしの特急料金520円または920円と特別車両料金210円を、ほかの特急とは別に計算しておくことです。
変更は手数料なしで最大3回、払い戻しは220円
チケットレスサービスで買った特急券は、出発時刻の1分前までなら手数料無料で最大3回まで変更できます。
駅窓口で買った特急券の場合、指定列車が乗車駅を出発する前であれば、1回に限り特急券窓口で発売中の他の列車に変更でき、手数料は不要です。差額があれば精算されます。
払い戻しは列車の発車時刻前までで、特急券の払い戻し手数料は220円です。詳しくは近鉄公式「きっぷの変更・払い戻し」で確認できます。
予定が決まりきっていないうちに発売開始日で押さえておき、あとから便を変える、という使い方ができるのはチケットレスの強みです。ただし、あをによし自体が1日8便しかないので、変更先の便が満席になっていることもあります。変更するなら早めに動くのがコツです。
乗っている時間をどう楽しむ?車内販売とシーン別の使い方
車内限定のスイーツとクラフトビールが充実
2号車の販売カウンターでは、奈良県産品を使ったスイーツやクラフトビール、おつまみなどを売っています。カウンターは正倉院にも用いられる「校倉造」をイメージしたデザインです。
車内限定のスイーツは、シェラトン都ホテル大阪製造のバターサンド(単品950円、ドリンクセット1,300円)と、紫芋のモンブラン(単品650円、ドリンクセット1,000円)。どちらもあをによしの車体カラーをイメージしたオリジナル品です。
アルコールは、カウンターの生ビールサーバーから注ぐクラフトビールのカップ(生)が700円、限定ラベルの缶が各750円。ワインは各850円、日本酒は奈良の豊祝が650円、京都の英勲 古都千年が800円です。
ソフトドリンクでは、バタフライピーを使った色が変わる「まほろばサイダー」が600円。フードはカツサンド(単品600円、セット1,000円)、柿の葉寿司550円などがあります。メニューは近鉄公式の車内メニューページで最新のものを確認できます。
バターサンドのドリンクセット1,300円
クラフトビール(生)700円+大和肉鶏の燻製500円
カツサンドのセット1,000円か柿の葉寿司550円
35分の奈良〜京都区間でも車内販売は間に合う?
近鉄奈良〜京都は33〜36分。短いように感じますが、乗ったらすぐ販売カウンターへ行けば、ゆっくり味わう時間は十分あります。
ポイントは乗車直後に動くこと。発車してしばらくは販売カウンターに人が集まりやすいので、席に荷物を置いたらすぐ2号車へ向かうのがおすすめです。1号車か3号車の席なら、2号車まで1両分歩くだけです。
お土産を買うなら、クラフトビール3缶セット(お土産箱入り)2,300円や、あをによしミニゴーフル缶700円、近鉄観光特急ミニゴーフル3缶入りセット2,100円などがあります。車内限定のオリジナルグッズとして和ハンカチ700円、トートバッグ1,800円も用意されています。
車内販売メニューは予告なく変わることがあり、品切れになることもあると公式に書かれています。狙っているものがあるなら、早めに買いに行きましょう。
シーン別:こんな人にはこの便・この席
最後に、読者のタイプ別におすすめの組み合わせをまとめます。
大阪に泊まって奈良を観光したい人は、行きを第1便(大阪難波9:10発)、帰りを第8便(近鉄奈良平日17:36発)にすると、あをによしで往復できます。奈良での滞在時間は7時間以上取れます。
京都に泊まって奈良へ日帰りしたい人は、行きが第2便(京都10:55発)、帰りが第7便(近鉄奈良15:55発)。京都駅に戻るのは16時半ごろなので、夕食は京都でゆっくり取れます。
乗ること自体を楽しみたい人は、第1便か第8便で大阪難波〜京都を通しで乗るのがおすすめ。80分前後乗っていられるので、スイーツもお酒もライブラリーの本も楽しめます。
家族・グループ旅行の人は、2号車のサロンシートを発売開始日に狙いましょう。こども料金は半額なので、近鉄奈良〜京都ならこども1人750円で乗れます。
まとめ
まずは乗りたい日を決めて、公式の運行日カレンダーでその日に色がついているかをチェックするところから始めましょう。そこさえクリアできれば、あとは1か月前の10時30分に便と号車を押さえるだけです。
※時刻・料金・車内販売メニューは2026年9月時点の近鉄公式サイトの情報です。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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