「はやぶさの指定席、1号車ってどうなの?」「端っこの車両って揺れたり不便だったりしない?」――えきねっとで座席を選ぶとき、ふと1号車のボタンで指が止まった経験、ありませんか。
ぶっちゃけ結論から言うと、はやぶさ1号車は「静かに座っていたい人」と「トイレを近くに置きたい人」にはおすすめできる車両です。座席はたった27席。東京寄りの先頭車で、長い鼻先の後ろに6列だけ座席が並ぶ小さな客室なので、人の出入りが少なく落ち着いています。一方で、ホームの端に止まるので乗り降りに歩く距離が増える、という弱点もはっきりあります。
この記事では、1号車の座席表を1列ずつ読み解きながら、コンセントの付いている席、2人旅で狙うべき席、そして「1号車=リモートワーク車両」というネットの古い情報の真相まで、乗る前に知っておきたいことを全部まとめました。
✅ この記事でわかること
✓ はやぶさ1号車が27席しかない理由と、どんな人におすすめか
✓ 1〜6番の座席配置と、コンセント・荷物置場・トイレの位置
✓ 「1号車はリモートワーク車両」が今は当てはまらない理由
✓ グリーン車・グランクラスと比べたときの1号車の立ち位置
はやぶさ1号車はおすすめ?27席だけの「先頭車」の正体

まずは1号車がどんな車両なのか、基本のキから押さえておきましょう。ここを知っておくと、座席選びの判断が一気にラクになります。
結論:人が少なくて静か、でも「端っこ」の車両です
はやぶさ1号車は、座席数27席の普通車指定席です。結論を一言でいうと「静けさを買える代わりに、ホームでの移動距離を払う車両」。これが1号車の正体です。
なぜ27席しかないのかというと、1号車は東京寄りの先頭車で、車両の前半分近くを運転室と長いノーズ(鼻先)が占めているからです。E5系・H5系は320km/hで走る車両で、トンネルに入るときの空気の圧力を和らげるために先頭部分が長く伸びた形になっています。その分、客室スペースが削られて、座席は1番から6番までの6列だけになっています。
座席が少ないということは、同じ車両に乗り合わせる人数が少ないということ。トイレや車内移動のために通路を歩く人も自然と少なくなります。新幹線の座席選びの調査記事でも、1号車の利点として「通路利用者が少なく静かな環境」「座席数限定で混雑が少ない」点が挙げられています。
実用のコツとしては、えきねっとの座席表画面で1号車を開いたとき、他の号車より席がスカスカに見えても「空いている」とは限らない点に注意。もともとの席数が少ないので、少し埋まっただけで満席になります。静かな1号車を狙うなら、予約は早めがおすすめです。
単独運転でもこまち併結でも、1号車は必ず東京側の先頭
はやぶさ1号車は、どの列車でも東京寄りの一番端にいます。これは覚えておいて損はありません。
はやぶさには10両編成で走る列車と、秋田新幹線「こまち」をつないで17両で走る列車があります。併結する列車では、1〜10号車がE5系またはH5系の「はやぶさ」、11〜17号車がE6系の「こまち」という並びです。つなぎ目は10号車と11号車の間なので、1号車の位置は変わらず東京側の先頭のまま。運転室付きの先頭車であることも同じです。
ちなみに、はやぶさの運転区間は「東京⇔新青森」「東京⇔盛岡」「東京⇔仙台」「東京⇔新函館北斗」「仙台⇔新函館北斗」の5パターンがあります。こまちとの併結は東京〜盛岡間、または仙台〜盛岡間です。
実用面のコツは、下りに乗るとき(東京→北)は1号車が最後尾、上りに乗るとき(北→東京)は1号車が先頭になるということ。上りで東京駅に着くと、1号車は列車の一番奥、つまりホームの東京寄りの端に止まります。改札までの距離を計算に入れておきましょう。
🚆 はやぶさ(E5系・H5系)号車ガイド
1号車 普通車指定席(27席・東京寄りの先頭車)
2〜8号車 普通車指定席(平日の7号車はTRAIN DESK)
9号車 グリーン車
10号車 グランクラス
11〜17号車 こまち(併結する列車のみ)
はやぶさに自由席はない=1号車も「予約して座る」車両
はやぶさは全車指定席で、自由席はありません。1号車も普通車指定席なので、きっぷを買う段階で座席番号まで決めて乗ることになります。
「1号車って自由席じゃないの?」と思う人がいるのは、東海道新幹線ののぞみや、東北新幹線のやまびこ・なすのなど、他の列車では1号車付近が自由席になっていることが多いからです。E5系そのものもやまびこ・なすので使われるときは自由席の号車が設定されますが、はやぶさとして走るときは全車指定席です。
ただし例外が2つあります。仙台⇔盛岡間の途中駅に停車するはやぶさで同区間を利用する場合は、自由席特急券で普通車の空席を利用できます。また、盛岡⇔新函館北斗の区間内は特定特急券で普通車の空いている席を利用できます。どちらも座席の指定はできず、その席を予約した人が乗ってきたら譲る必要があります。
実用のコツは、この特例で乗るなら1号車は「狙い目になりにくい」ということ。席数が27席しかないので、空席が見つかる確率は100席ある号車より低めです。特例で乗るときは席の多い号車から探すほうが座れる可能性が上がります。

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「先頭車は揺れる?」より気にすべきは歩く距離
1号車を選ぶときに本当に気にすべきなのは、乗り心地よりもホームでの移動距離です。
先頭車というと「揺れが大きいのでは」と心配する人がいますが、揺れの感じ方は線路の状態や体質で変わり、号車ごとの差を示す公式データは公表されていません。根拠のない噂で1号車を避けるのはもったいない、というのがガタンゴトン研究所の考えです。
一方、移動距離ははっきりした差になります。10両編成なら1号車は端、17両編成なら1号車は東京側の端です。駅の改札や階段・エスカレーターはホームの中ほどにあることが多いので、端の1号車まで歩く時間が余計にかかります。
実用のコツは、スーツケースなど大きな荷物があるときほど「歩く時間」を見込むこと。乗車前の準備として、発車時刻の30分前に駅に着くことが推奨されています。1号車を予約したら、この30分を削らないのが安全です。
1号車の座席表を1番から6番まで読み解く
1号車の座席は、他の号車と同じ「3列+2列」の並びですが、列によって座席の数が違うのがポイント。ここを知らずに予約すると「思っていた席と違う」となりがちです。
1番:A・B・C席の3席だけ、反対側は荷物置場
1番はA・B・C席の3席だけです。D・E側には座席がなく、そのスペースは荷物置場になっています。
理由は、1番の前が東京寄りの出入口とデッキで、車体の形の都合でD・E側に座席を置かず、荷物置場に充てているからです。座席表の上では、1番のD・E側だけぽっかり空いて見えるはずです。
この荷物置場は1号車の隠れた強み。大きめのスーツケースを座席の足元や頭上の棚に載せるのは大変ですが、同じ車両の中に荷物置場があれば目の届く範囲に置いておけます。1A〜1Cは荷物置場の斜め向かいなので、荷物の様子を見やすい位置です。
実用のコツは、1番の席は「最前列」にあたる点も覚えておくこと。後ろの章で詳しく書きますが、E5系・H5系の普通車では最前列・最後列の座席にもコンセントが設けられています。窓側でなくても電源を確保しやすいのが1番です。ただし荷物置場は数に限りがあるので、早い者勝ちになることは頭に入れておきましょう。
2〜5番:A〜Eの5席が並ぶ「ふつうの」4列
2番から5番までは、A・B・C席とD・E席の5席ずつが並ぶ、ほかの普通車と同じ配置です。4列×5席で20席。1号車の27席の大部分はここにあります。
新幹線の普通車は、A・B・Cの3人掛けとD・Eの2人掛けが通路をはさんで並んでいます。A席とE席が窓側、C席とD席が通路側、B席が3人掛けの真ん中です。はやぶさの場合、どちら側に海や山が見えるかは区間によって変わるので、窓側ならA・Eどちらを選んでも車窓は楽しめます。
2〜5番は前後に席があるため、最前列・最後列のような「前に壁がある」席ではありません。リクライニングするときは後ろの人に一声かける、というおなじみのマナーがそのまま当てはまります。
実用のコツは、1人旅で窓側に座りたいなら2〜5番のA席またはE席を選ぶこと。窓側の席には壁側にコンセントがあるので、スマホの充電にも困りません。2人掛けのD・E席なら隣に知らない人が来るのは1人だけなので、気をつかう相手も最小限で済みます。
6番:C席がない「A・B」の2人掛けとD・Eの最後列
6番はA・B席とD・E席の4席で、C席がありません。つまり6番は、通路をはさんで2人掛けが2組並ぶ特別な列です。
C席がないのは、6番の後ろが新青森寄りの出入口とデッキになっていて、車体の構造上3人掛けを置けないためです。そのおかげで、6A・6Bは「3人掛けなのに2人で独占できる」形になっています。
2人旅でA・B・C席の3人掛けを取ると、空いたC席に知らない人が座る可能性があります。でも6A・6BならC席そのものがないので、隣に誰かが来る心配がありません。カップルや親子の2人旅にはうれしい列です。
実用のコツは、6番が「最後列」である点。後ろに座席がないので、リクライニングを気兼ねなく倒せます。さらに最後列の座席にもコンセントがあるので、窓側でない6B・6Dでも電源を確保しやすいのが魅力です。デッキに近いぶん、出入口の開け閉めの気配は感じやすいので、そこは好みで判断してください。
27席の内訳を一覧にすると(ガタンゴトン研究所調べ)
ここまでの内容を、列ごとに一覧表にまとめました。予約画面と見比べながら使ってください。
表を作る理由は、1号車は列ごとに席の数が3席・5席・4席とバラバラで、文字だけだとイメージしにくいからです。席の数は1番が3席、2〜5番が各5席で20席、6番が4席。合計で27席になります。
| 列 | ある座席 | 特徴・向いている人 |
|---|---|---|
| 1番(最前列) | A・B・C(3席) | D・E側は荷物置場。最前列なのでコンセントあり。大荷物の人向け |
| 2〜5番 | A・B・C・D・E(各5席) | 標準の配置。窓側A・Eは壁側にコンセント。1人旅の窓側派向け |
| 6番(最後列) | A・B/D・E(4席) | C席なし。後ろを気にせず倒せる。2人旅向け |
| デッキ(新青森寄り) | — | 洗面所・トイレ・女性専用トイレ。トイレを近くに置きたい人向け |
実用のコツは、予約画面で座席を選ぶとき「1番=荷物」「6番=2人」「2〜5番の窓側=1人」と覚えておくこと。この3つだけで、1号車の中で迷う時間はほぼなくなります。
当たり席はどこ?目的別に1号車のベストシートを選ぶ

座席配置がわかったところで、次は「自分にとっての当たり席」を決めていきましょう。目的によって正解は変わります。
景色重視なら窓側のA席・E席が鉄板
車窓を楽しみたいなら、迷わずA席かE席です。新幹線の座席選びに関するアンケートでは、窓側を選んだ人が全体の79.5%にのぼりました。
窓側を選ぶ理由として最も多かったのは「車窓を楽しめるから」で85.3%、続いて「コンセントが使えるから」が55.8%、「端が落ち着くから」が47.1%です。景色・電源・落ち着き、この3つがそろうのが窓側というわけです。
1号車の場合、A席は1〜6番の全列にあり、E席は2〜6番にあります。つまり窓側の席はA席6席+E席5席で11席。27席のうち4割ほどが窓側です。もともとの席数が少ない1号車では、窓側は早めに埋まる傾向があると考えておきましょう。
実用のコツは、窓側を取るなら「最前列・最後列の窓側」も候補に入れること。1Aは最前列、6A・6Eは最後列の窓側です。とくに6A・6Eは後ろに席がないので、リクライニングを遠慮なく倒しながら景色を眺められます。
コンセントは「窓側」と「最前列・最後列」にある
E5系・H5系の普通車では、電源コンセントは窓側席と最前列・最後列の座席に設置されています。ただし一部の編成では、普通車・グリーン車・グランクラスの全ての座席に設置されています。
なぜ全席ではないかというと、E5系はデビューが早い車両で、当時は窓側の壁と最前列・最後列の壁にコンセントを付けるのが一般的だったからです。その後に登場した一部の編成では全席に設置されていますが、どの編成が来るかは乗るまでわかりません。
1号車に当てはめると、窓側のA席・E席に加え、最前列の1番と最後列の6番の座席が「コンセントあり」と考えられる席です。つまり、通路側のC席や真ん中のB席でも、1番や6番なら電源を確保しやすいということ。これは座席数が少ない1号車ならではのメリットです。
実用のコツは、パソコンやスマホの充電が必須の人は「窓側か1番・6番」を選んでおくこと。全席コンセントの編成に当たればラッキー、くらいに考えておけば、充電できずに困ることはありません。

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🔵 1人旅のおすすめ
2〜5番のA席・E席。窓側で景色とコンセントを両取り。後ろを気にせず倒したいなら6A・6E。
🟠 2人旅のおすすめ
6A・6B。C席がないので隣に他人が来ない。窓側とコンセントの両方がそろう最後列。
2人なら6A・6B、3人なら1A〜1Cが狙い目
グループで乗るなら、2人は6A・6B、3人は1A・1B・1Cが1号車の狙い目です。
理由はシンプルで、どちらも「グループ以外の人が入り込まない」形になっているからです。6番はC席がないので、A・Bの2人で3人掛けのスペースを独占できます。1番はA・B・Cの3席だけで、通路をはさんだD・E側は荷物置場なので、隣の列に知らない人が座ることもありません。
ふつうの列で2人旅をすると、D・E席を取るのが一般的です。これも悪くない選択ですが、6A・6Bなら最後列でリクライニングを気にしなくていい、というおまけが付きます。3人旅の場合は、どの列でもA・B・C席でまとまれますが、1番は最前列で目の前が壁になるので、足元に荷物を置いても前の人の邪魔になりません。
実用のコツは、予約するときに「座席表から選ぶ」機能を使うこと。自動で割り当てると、1号車の特徴ある席に当たるとは限りません。えきねっとや指定席券売機では座席表から席を選べるので、6A・6Bや1A〜1Cを指名して取りましょう。
通路側C席・D席は「出入りの多い人」向け
トイレによく立つ人や、途中で何度も荷物を出し入れする人は、通路側のC席・D席を選ぶのが快適です。
窓側に座ると、席を立つたびに通路側の人に声をかけて通してもらう必要があります。相手が寝ていると声をかけづらく、トイレを我慢する……というのはよくある話。通路側なら自分のタイミングで立てるので、気をつかう場面が減ります。
1号車の場合、トイレや洗面所は新青森寄りのデッキにあります。6番の後ろの出入口を出てすぐです。つまり、6Dや5C・5Dあたりの通路側は、トイレまでの距離が短い席になります。6番にはC席がないので、A・B側から出るときは6Bが通路側にあたります。
実用のコツは、小さな子ども連れやトイレが近い人は「後ろ寄りの通路側」を選ぶこと。デッキまで数歩で行けるので、急に行きたくなっても慌てずに済みます。逆に静けさ優先なら、デッキから離れた前寄りの2〜3番を選ぶとよいでしょう。
「1号車=リモートワーク車両」はもう古い情報?
ネットで「はやぶさ1号車」と調べると、「リモートワーク推奨車両」という言葉が出てくることがあります。ここは誤解が多いポイントなので、しっかり整理しておきます。
2021年の実証実験で、全はやぶさの1号車がワーク車両だった
結論から言うと、はやぶさ1号車が「リモートワーク推奨車両」だったのは、2021年の期間限定の実証実験のときです。
JR東日本とJR北海道は2021年6月14日から7月16日まで(土休日除く)、「新幹線オフィス」の実証実験の第2弾を行いました。このとき、全ての「はやぶさ」(1日あたり上下計60本)の1号車がリモートワーク推奨車両になり、座席でのウェブ会議や携帯電話での通話ができるようにしたのです。
この実験では、追加料金なしで利用できる代わりに、座席の指定はできませんでした。乗車後に別の席から移動し、空いていれば利用できる仕組みで、推奨席はA、C、E席とされていました。一部の列車では、auのWi-Fiルーター、パナソニックの骨伝導ヘッドセット、エプソンのスマートグラスといったツールも試験的に提供されています。
実用のコツは、このニュース記事が今でも検索上位に出てくるので、日付を確認するクセをつけること。「1号車で通話OK」という情報を見かけたら、それが2021年の話かどうかを必ず確かめましょう。
なぜ実証実験で「1号車」が選ばれたのか? 公式に理由は明かされていませんが、1号車は27席と座席が少なく、端の車両で通り抜ける人もいません。通話やウェブ会議の声がほかの乗客の迷惑になりにくい車両として、使いやすかったと考えられます。今の「静かな車両」という評判は、この実験の記憶とも重なっているのかもしれません。
今のワーク車両は平日の7号車「TRAIN DESK」
現在、はやぶさで仕事をするための車両は、平日の7号車「TRAIN DESK」です。1号車ではありません。
TRAIN DESKは、ワーク&スタディ利用優先の普通車指定席です。座席で通話やWEB会議ができる車両で、平日(土曜、休日、最繁忙期を除く)に設定されています。最繁忙期は4/27〜5/6、8/10〜8/19、12/28〜1/6です。料金は普通車指定席料金のままで、追加料金はかかりません。
対象は普通車指定席設定のある東北・北海道・上越・北陸新幹線の全列車で、はやぶさももちろん含まれます。ただし、こまち号・つばさ号・つるぎ号には設定がありません。きっぷの券面には「TRAIN DESK」の表記がないので、確認したいときは係員にたずねる形になります。
実用のコツは、TRAIN DESKでも「大きな声での通話・談笑」は控えるのがルールだということ。キーボードの操作音や通話などの作業音は、お互いに配慮したうえで利用します。通話OKだからといって、いつもの声量で長電話するのは避けましょう。
TRAIN DESK以外の車内では、携帯電話はマナーモードに設定のうえ、座席での通話は控えるよう案内されています。1号車も例外ではありません。電話がかかってきたら、デッキに出て話しましょう。
失敗パターン①:古い情報を信じて1号車でウェブ会議
よくある失敗が、「はやぶさ1号車は通話OK」という古い記事を信じて、1号車の座席でウェブ会議を始めてしまうケースです。
たとえば、出張の移動中にオンライン会議が入ってしまい、「たしか1号車は通話OKだったはず」と1号車を予約。発車してすぐパソコンを開いて話し始めたら、周りの乗客から迷惑そうな視線を向けられ、車掌さんにデッキでの通話をお願いされる……という流れです。
原因は、2021年の実証実験の情報が今も検索結果に残っていること。記事の日付を見ずに読むと、今もそうだと思い込んでしまいます。しかも1号車は27席と少なく静かなぶん、話し声がよく響きます。
対策はシンプルで、平日に車内で会議や通話をする予定があるなら、最初から7号車のTRAIN DESKの指定席を取ること。土休日や最繁忙期はTRAIN DESKの設定がないので、会議はデッキで短く済ませるか、移動時間をずらすのが現実的です。「静かに作業したいだけ」なら1号車、「話す必要がある」なら7号車、と使い分けましょう。
静かに作業したいだけなら1号車はアリ
一方で、通話はしないけれどパソコンで資料作りや読書をしたいという人には、1号車は相性のいい車両です。
理由は、ここまで見てきたとおり席数が27席と少なく、通り抜ける人もいないからです。新幹線の座席選びの調査でも、1号車の利点として「通路利用者が少なく静かな環境」が挙げられています。人の出入りが少ないと、集中が途切れにくくなります。
さらに、窓側に加えて1番・6番の最前列・最後列にもコンセントがあるので、作業中にバッテリー切れになる心配も減らせます。平日のTRAIN DESKはワーク&スタディ優先なので、作業派にとってはそちらも選択肢ですが、通話する人が近くにいる可能性もあります。完全に静かに過ごしたい人にとっては、1号車のほうが落ち着けることもあるでしょう。
実用のコツは、作業するなら6番の最後列を選ぶこと。後ろに人がいないので、画面をのぞかれる心配が少なく、リクライニングで姿勢を調整しても誰にも気をつかわずに済みます。
1号車の弱点と、乗り降りで損しないコツ

ここまでいいことばかり書いてきましたが、1号車には弱点もあります。乗り降りの場面で損をしないためのコツをまとめておきます。
ホームの端まで歩くので、駅には早めに着く
1号車の一番の弱点は、ホームの端に止まることです。乗るときも降りるときも、改札から遠くなりがちです。
新幹線のホームは長く、17両編成の列車が止まるホームならなおさらです。改札やエスカレーターはホームの中ほどに配置されていることが多いので、端の1号車まで歩くと、真ん中の号車より時間がかかります。発車ギリギリに駅に着いた場合、1号車まで走ることになりかねません。
乗車前の準備としては、発車時刻の30分前に駅へ着くことが推奨されています。また、朝の切符売り場の行列を避けるには、オンラインで事前に予約しておくのが効率的です。1号車を予約したなら、ホームでの移動時間を含めて、この30分を確保しておくと安心です。
実用のコツは、ホームに上がったら足元や頭上の案内表示で「1号車」の乗車位置を確認すること。号車番号はホームの案内表示で確認して乗車するのが基本です。端の乗車位置まで歩いたら、あとは列車を待つだけ。並んでいる人が少ないのも1号車らしい光景です。
えきねっと等で1号車の座席を座席表から指名して予約
発車時刻の30分前に駅へ。ホームの案内表示で1号車の乗車位置を確認
大きな荷物は1番の向かいの荷物置場へ。ドア付近はあけておく
到着前の放送で荷物をまとめ、停車したら速やかに降車
降りる駅の手前で荷物をまとめておく
降りるときは、到着前に荷物をまとめておくのが鉄則です。新幹線の停車時間は短いので、列車が止まってから準備を始めると間に合わないことがあります。
1号車の場合、出入口は東京寄り(1番の前)と新青森寄り(6番の後ろ)の2か所です。どちらのドアからも降りられますが、荷物置場は1番の向かいにあるので、荷物を置いた人は東京寄りのドアから降りるとスムーズです。
また、乗り降りの際はドア付近を広くあけることが重要なマナーとされています。ほかの乗客の乗り降りをスムーズにするための配慮です。1号車は乗る人が少ないぶん、ドア付近も比較的すいていますが、それでも荷物を広げて通路をふさがないようにしましょう。
実用のコツは、到着前の車内放送に注意すること。放送が流れたらテーブルを片付け、荷物置場の荷物を取りに行き、ドアの近くで待機します。停車したら速やかに降りれば、端の車両でも慌てずに済みます。
失敗パターン②:17両の列車で「こまち」側に並んでしまう
もうひとつの失敗が、こまちと併結する17両の列車で、こまちの乗車位置に並んでしまうケースです。
たとえば、東京駅で「はやぶさ こまち」の列車に乗るとき、ホームに着いて案内表示の「1号車」を探さずに、近くにいた列に並んでしまう。ところがそこはこまちの11〜17号車側で、1号車はホームの反対側の端……という状況です。発車まで時間がなければ、ホームを全力で走ることになります。
原因は、併結列車では1〜10号車が「はやぶさ」、11〜17号車が「こまち」と、ホームの長さいっぱいに列車が止まることを意識していないこと。1号車と17号車はホームの両端に分かれています。
対策は、ホームに上がる前から「1号車は東京寄りの端」と覚えておくこと。これは単独運転でも併結運転でも変わりません。さらに、乗り間違いを防ぐためにも、きっぷの号車番号とホームの案内表示を必ず照らし合わせてから並びましょう。もしこまち側に乗ってしまうと、盛岡で切り離されたときに別の方面へ向かってしまうので要注意です。
トイレが同じ車両にあるのは強み、ただし数に限りあり
1号車の隠れたメリットが、車両の中にトイレがあることです。新青森寄りのデッキに、洗面所・男女共用トイレ・男性用トイレ・女性専用トイレが並んでいます。
E5系・H5系では、トイレは全ての号車にあるわけではありません。男性用トイレは1・3・5・7号車、女性用トイレは1・3・7号車、男女共用トイレは1・3・5・7・9号車にあります。1号車はこのうち男性用・女性用・男女共用の3種類がそろっている車両のひとつです。
ただ、ここは1号車の27人だけでなく、隣の2号車の乗客も使います。2号車にはトイレがないので、2号車の人は1号車か3号車のトイレに来ることになります。そのため、1号車のデッキ付近は、2号車からトイレに来る人の通り道にもなります。
実用のコツは、デッキの出入りが気になるなら前寄りの1〜3番を選ぶこと。逆にトイレの近さを優先するなら後ろ寄りの5〜6番。自分にとってどちらが大事かで、同じ1号車の中でも選ぶ列を変えるのがおすすめです。
グリーン車・グランクラスと比べて1号車はアリ?
「静かに過ごしたいなら、グリーン車やグランクラスのほうがいいのでは?」と考える人もいるはずです。ここでは上位クラスと1号車を比べてみます。
9号車グリーン車:2+2列でゆとりは一段上
はやぶさのグリーン車は9号車です。座席配置は2+2列で、普通車の3+2列より1列少ないぶん、座席の幅にゆとりがあります。
E5系のグリーン車は、座席幅475mm、座席間隔1160mm、リクライニング角度131度です。背面テーブル・肘掛け内テーブル・枕・コンセント・レッグレスト・読書灯が備えられていて、コンセントは全ての座席にあります。普通指定席よりも快適ですが、グランクラスよりは一段階下、という位置づけです。
1号車と比べると、座席そのものの快適さはグリーン車が上です。一方、1号車には「27席しかない」「通り抜ける人がいない」という静けさの強みがあります。グリーン車の9号車は、10号車グランクラスへ向かう人が通ることもあるので、人の動きという点では1号車のほうが少ないこともあります。
実用のコツは、「座席の広さ」を求めるならグリーン車、「人の少なさ」を求めるなら1号車、と目的で選ぶこと。追加料金を払わずに静かな環境を手に入れたいなら、1号車は検討する価値があります。
10号車グランクラス:1+2列、飲料・軽食つきの最上位
はやぶさの10号車はグランクラスです。座席は1+2列の配置で、グリーン車の2+2列よりさらにゆとりがあります。
E5系のグランクラスは座席幅520mm、座席間隔1300mm。背もたれ・座面・レッグレスト・フットレストが連動して動くオール電動式シートで、最大で約45度までリクライニングできます。飲料・軽食のサービスが含まれ、スリッパやブランケットなどのアメニティも用意されています。
グランクラスは、本革シートやウールの絨毯など上質な素材を使った空間で、「特別なひととき」を過ごすための車両です。1号車とは比べる土俵が違いますが、どちらも「人が少なく静か」という点では共通しています。
実用のコツは、記念日や長距離の移動ならグランクラス、ふだんの出張や帰省なら1号車、と使い分けること。グランクラスの料金や区間別の目安は、下の記事で詳しくまとめています。

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座席スペックを並べると1号車の立ち位置が見える
3つのクラスを並べてみると、1号車がどんな人に向いているかがはっきりします。
| 比較項目 | 1号車(普通車) | 9号車 グリーン車 | 10号車 グランクラス |
|---|---|---|---|
| 座席配置 | 3+2列(1番・6番は変則) | 2+2列 | 1+2列 |
| 座席数 | 27席(人が少ない) | — | — |
| 座席幅・間隔 | 普通車標準 | 475mm・1160mm | 520mm・1300mm |
| コンセント | 窓側+最前列・最後列 | 全席 | 全席 |
| サービス | なし(車内にトイレあり) | レッグレスト・読書灯など | 飲料・軽食・アメニティ |
表からわかるのは、1号車は「座席の格」では上位クラスにかなわないものの、「人の少なさ」では引けを取らないということ。普通車の料金のまま静かさを手に入れたい人にとって、1号車はちょうどいい選択肢です。
実用のコツは、予算と目的を先に決めてからクラスを選ぶこと。「眠りたい」ならリクライニングの深いグランクラスやグリーン車、「本を読みたい」「静かに過ごしたい」なら1号車でも十分満足できるはずです。
上位クラスとは編成の反対側、という落とし穴
見落としがちなのが、1号車と9・10号車は編成の反対側にあるという点です。
1号車は東京寄りの先頭、10号車は反対側の端(こまち併結時は11号車との連結側)です。同じ列車でも、1号車から10号車までは車両9両分の距離があります。たとえば家族のうち1人だけグリーン車、ほかは1号車、という分け方をすると、行き来するのに車内を長く歩くことになります。
また、車内販売の営業がある列車でも、ワゴンが来るタイミングは号車の位置によって変わります。はやぶさでは東京〜新青森間(新青森発着の列車)と東京〜盛岡間(盛岡発着の列車)で車内販売の営業がありますが、営業しない一部の列車もあります。端の1号車で「ワゴンを待っていたのに来なかった」とならないよう、飲み物や食べ物は乗る前に買っておくのが確実です。
実用のコツは、グループで違うクラスに分かれるなら、普通車は1号車ではなく8号車など9号車寄りを選ぶこと。行き来の距離が短くなり、待ち合わせもしやすくなります。
はやぶさ1号車がおすすめなのはこんな人
最後に、読者のタイプ別に「1号車を選ぶべきか」を整理します。自分に近いパターンを探してみてください。
2〜5番の窓側か、6A・6E。読書や作業に向く
5〜6番の通路側。デッキのトイレまで数歩
1A〜1C。向かいの荷物置場に目が届く
一人旅で静かに過ごしたい人
1号車がいちばん向いているのは、一人旅で静かに過ごしたい人です。
理由は、ここまで何度も書いてきたように、座席が27席しかなく、車両を通り抜ける人もいないからです。新幹線の座席選びの調査でも、窓側を選ぶ理由の3番目に「端が落ち着くから」が入っていましたが、1号車はまさに「編成の端」。落ち着いて過ごしたい人の感覚にぴったり合う車両です。
東京から新青森や新函館北斗まで乗り通すような長距離移動では、周りの人の出入りが少ないことが疲れにくさにつながります。ずっと同じ景色を眺めたり、本を読んだり、うたた寝したりするなら、人の動きが少ない1号車の価値は大きくなります。
実用のコツは、一人旅なら2〜5番のE席を選ぶこと。D・E席の2人掛けの窓側なので、隣に来る人は最大1人。窓側のコンセントも使えて、景色も楽しめます。後ろを気にしたくないなら6Eがおすすめです。
小さな子ども連れ・トイレが近い人
次におすすめなのが、小さな子ども連れや、トイレが近い人です。
1号車には、新青森寄りのデッキに洗面所・男女共用トイレ・男性用トイレ・女性専用トイレがあります。トイレのない号車に座ると、隣の車両まで歩いていく必要がありますが、1号車なら自分の車両のデッキで済みます。子どもが「トイレ!」と言い出しても、すぐに連れて行けるのは心強いポイントです。
また、座席が少ないので、子どもが少し声を出してしまっても気をつかう相手が少なくて済む、という見方もできます。もちろん静かに過ごしたい人も多い車両なので、配慮は必要です。ぐずってしまったときは、すぐにデッキへ出られる後ろ寄りの席が便利です。
実用のコツは、子ども連れなら6A・6Bか、5〜6番の通路側を選ぶこと。デッキまで近く、6番は最後列なので後ろの人に座席を蹴ってしまう心配もありません。ベビーカーがある場合は、1番の向かいの荷物置場も選択肢に入ります。
逆におすすめしないのは「乗り換えが急ぎ」の人
実は、1号車が向いていない人もはっきりいます。それは到着駅での乗り換え時間が短い人です。
意外と知られていないけれど、静かさの代償は「移動距離」です。1号車はホームの端に止まるので、改札や乗り換え口までの距離が長くなりがちです。到着後すぐに在来線やバスに乗り換えなければならない場合、ホームを歩く時間がそのままロスになります。
たとえば、上りのはやぶさで東京駅に着いて在来線に急いで乗り換える場合、1号車はホームの東京寄りの端にいるので、自分が使いたい乗り換え口との位置関係によっては遠回りになります。降りる駅の改札位置がわかっているなら、その近くの号車を選んだほうが、時間にゆとりが生まれます。
実用のコツは、「乗り換えに余裕があるときは1号車」「余裕がないときは乗り換え口に近い号車」と、旅程によって号車を変えること。行きは1号車でゆっくり、帰りは乗り換え優先で真ん中の号車、という使い分けもアリです。
予約は1か月前から。繁忙期は1号車から埋まることも
1号車を確実に取りたいなら、予約開始日を意識するのがいちばんの近道です。新幹線の予約は乗車1か月前からできます。
1号車は27席しかないので、席が埋まるのも早くなりがちです。とくにお盆の時期は、8月8日〜9日の下り(地方へ)と8月15日〜16日の上り(都市部へ)に予約が集中します。こうした日に6A・6Bのような人気の席を取るには、予約開始と同時に動くくらいの気持ちが必要です。
購入方法は、駅の指定席券売機・みどりの窓口・えきねっとでのオンライン予約の3つ。座席表から席を指名できる方法を選べば、1号車の狙った列を確保しやすくなります。また、繁忙期や混雑する時間帯を避けることで、「特急トクだ値」でおトクに利用できる機会が広がります。
実用のコツは、旅の日程が決まった瞬間に予約を入れること。予約後に変更する可能性があるなら、制約の少ない正規のきっぷを選んでおくと、乗り遅れたときにも後続の列車を利用できます。初心者ほど、まずは正規のきっぷで1号車を予約するのが安心です。
まとめ
まずは次の旅の日程で、えきねっとの座席表から1号車を開いてみてください。1人なら2〜5番の窓側、2人なら6A・6B、大きな荷物があるなら1A〜1C。この3つの合言葉だけで、はやぶさ1号車の「当たり席」はすぐに見つかります。
※座席配置や設備は編成によって異なる場合があります。最新情報はJR東日本「E5系」公式ページやJR東日本の時刻表でご確認ください。

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