721系はいつまで乗れる?2028年度末で快速エアポート撤退|座り心地と見分け方を全解説

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札幌駅のホームで電車を待っているとき、「今度来るのは721系かな、733系かな」と気になったことはありませんか。結論から言うと、721系は1988年デビューのJR北海道の近郊形電車で、いまも札幌圏で3両編成17本・6両編成9本の計105両が走っています。ただし置き換えはすでに始まっていて、快速「エアポート」からは2028年度末までに撤退、2030年度までに全車が姿を消す計画です。

721系の最大の魅力は、通勤電車なのに2+2列の転換クロスシートが並び、しかもデッキ付きという「特急みたいな」車内。後継の733系はロングシートなので、この座り心地はこの形式でしか味わえません。とはいえ「どの路線に行けば会えるの?」「4号車のuシートって1,000円払う価値ある?」と迷いますよね。この記事で全部まとめて解決していきます。

✅ この記事でわかること

✓ 721系がいつまで走るのか、どの路線で会えるのか

✓ 4号車uシートの料金1,000円(えきねっと800円)の損得

✓ 0番台・1000番台・3000番台・5000番台の見分け方

✓ 転換クロスシートに確実に座るための具体的なコツ

目次

721系ってどんな電車?北海道の通勤電車が「特急みたい」と言われる理由

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1988年デビュー、JR北海道が民営化後に初めて作った近郊形電車

721系の営業運転開始は1988年11月3日。JR北海道が国鉄から分かれてまだ間もない時期に、札幌圏の輸送を担う主力として登場しました。製造は1988年から1994年の1〜7次車と、少し飛んで2003年の8次車で、合計135両。当時の札幌圏は711系という国鉄形の急行形改造車が幅をきかせていて、車内はボックスシート、しかも冷房なしという環境でした。

そこに、転換クロスシート・冷房付き・120km/h運転という装備で投入されたのが721系です。設計上の最高速度は130km/h。札幌〜小樽、札幌〜新千歳空港といった競合の激しい区間で、高速バスや自家用車に対抗するための「攻めの車両」でした。いま乗ると内装は素朴に見えますが、当時としては札幌圏の通勤環境を一段引き上げた存在です。

乗るときのコツとしては、車体の帯を見るのが一番早い判別法です。721系はステンレス車体に緑系の帯、そして正面の窓が大きく傾斜しているのが特徴。ホームに入ってくる電車の顔つきが「角ばっていてのっぺりしている」なら733系、「傾斜した大きな窓」なら721系、とざっくり覚えておくと迷いません。

北海道の普通列車用車両として、初めて冷房を積んだのがこの電車

意外と知られていないのですが、721系は北海道の普通列車用車両として初めて冷房装置を装備した形式です。「北海道に冷房っている?」と思うかもしれませんが、札幌の夏は日中30度を超える日があり、混雑した車内は30度近い体感になることもあります。

それまで北海道の普通列車は「窓を開ければいい」という設計思想でした。しかし721系は札幌〜新千歳空港という空港連絡輸送を担う以上、スーツケースを持った旅行者や道外からの観光客を快適に運ぶ必要があった。ここで初めて冷房が標準装備になったわけです。

この「空港アクセスを意識した設計」は、車内のあちこちに残っています。大型の荷物を置くスペース、デッキで仕切られた客室、リクライニングする有料指定席。単なる通勤電車ではなく、空港連絡車両としての性格が最初から組み込まれていたのが721系の面白いところです。

JRグループの車両として初めてワンハンドルマスコンを採用した

🚃 鉄道トリビア
721系は、JRグループの車両として初めてワンハンドルマスコン(左手操作形)を採用した形式です。加速と減速を1本のレバーで操作する方式で、いまでこそJR東日本のE231系やE233系でも当たり前になりましたが、その第一号はJR北海道の通勤電車でした。

ワンハンドルマスコンは、右手でブレーキ・左手でノッチという従来の2ハンドル方式に比べ、片手で加減速を完結できるぶん操作がシンプルになります。私鉄では東急などが先行していましたが、JRグループとしては721系が最初。北海道の車両というと保守的なイメージを持たれがちですが、実は運転台の思想では最先端を走っていました。

運転台は乗客から見える位置にあるので、前面展望が好きな人は先頭車のデッキ側からのぞいてみてください。左手側に1本だけ伸びたレバーが見えるはずです。ただし、運転士の後ろに長時間張り付いたり、写真を撮るために乗務員室のガラスに機材を押しつけたりするのはトラブルのもとなので、あくまで邪魔にならない範囲で。

交流20,000V専用だから、本州には1メートルも入れない

721系の電気方式は交流20,000V・50Hz専用です。つまり直流電化区間には自力で入れません。北海道の電化区間は函館本線・千歳線・室蘭本線・学園都市線などがすべて交流20,000Vなので、道内で走るぶんには何の問題もない設計です。

この「交流専用」という割り切りが、721系のコストと構造を決めています。交直流両用車は変圧器と整流器の両方を積む必要があり、重く高価になる。北海道から出ないと決め打ちすれば、その分を車内設備に回せます。転換クロスシートやデッキといった快適装備にお金をかけられたのは、この判断のおかげでもあります。

ちなみに、交流と直流の境目を自力でまたげる「交直流電車」というジャンルもあります。関門トンネルで有名な415系などがその代表格で、こちらは搭載機器の構成が721系と大きく違います。交流電車と交直流電車の設計思想の差を知っておくと、車両ウォッチングが一段深くなります。

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3ドアなのにデッキがある!マイナスの世界と戦うために生まれた車内

客室とデッキを仕切り扉で分ける、通勤電車では異例の構造

721系の車内に入って最初に驚くのが、乗降ドアの内側に両開きの仕切扉があり、客室が前後2室に分かれている点です。都市部の通勤電車でここまでしっかりデッキを設けている例は珍しく、乗り込むとまず小部屋のような空間に入り、そこから扉を開けて座席のエリアへ進む形になります。

理由はシンプルで、北海道の冬対策です。駅に停まるたびにドアが開くと、氷点下の外気がそのまま客室に流れ込む。仕切扉があれば、冷気はデッキで一度受け止められ、座っている人のところまで届きにくくなります。真冬の札幌圏で721系に当たると、733系より足元が明らかに暖かいと感じるのはこの構造のおかげです。

実用的なコツとしては、短距離ならデッキ寄り、長距離なら客室の中央寄りに陣取るのがおすすめ。デッキ付近は乗り降りしやすい代わりに冷気が入りやすく、客室中央は暖かい代わりに降りるとき人をかき分けることになります。小樽や苫小牧まで乗り通すなら迷わず中央寄りです。

転換クロスシートは2+2列、ドア横だけ1+1列になっている理由

721系の座席は2+2列の転換クロスシートが基本で、デッキに隣接する部分だけ1+1列になります。転換クロスシートというのは、背もたれをパタンと倒す(転換する)ことで進行方向に向きを変えられる座席のこと。新快速などでおなじみの、あの方式です。

デッキ隣接部が1+1列になっているのは、乗降時の流動を確保するためです。ドアのすぐ横に4人掛けの塊があると、乗り降りする人と座席に向かう人がぶつかって流れが詰まる。ここを片側1席ずつにすることで、通路が広がって滞留が減ります。数字の上では座席定員が減りますが、実際の乗降時間はこちらのほうが短くなります。

💡 ヒント

1+1列の席は、隣に人が来ない「実質1人掛け」。混雑する時間帯でも荷物を膝に抱えずに済むので、大きなバッグを持っているときはここを狙う価値があります。ただしドアが近いぶん、冬は足元が冷えます。

転換クロスシートは日本の近郊形電車の快適装備として長く愛されてきた方式で、国鉄時代の117系がその流れを作りました。721系の座席に座ると、この系譜がそのまま北海道に持ち込まれたことがよくわかります。

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6両編成の真ん中だけデッキがない、という例外がある

「721系はデッキ付き」と覚えると、6両編成に乗ったときに混乱します。というのも、6両編成に組み込まれている中間の電動車はデッキがなく、代わりにエアカーテンで冷気を防ぐ構造になっているからです。座席は同じ転換クロスシートですが、ドアの内側に仕切扉がありません。

デッキを省いたぶん、この中間車は客室が広く、立ち席スペースにも余裕があります。ラッシュ時に6両編成が来たら、この中間車のほうが乗り降りはスムーズ。逆に、真冬に落ち着いて座りたいならデッキ付きの車両を選ぶ、という使い分けができます。

見分け方は簡単で、ホームから車内をのぞいてドアの内側に扉が見えるかどうか。扉が見えればデッキ付き、素通しなら中間車です。乗り込む前の数秒で判断できるので、覚えておくと冬場に効きます。

トイレは新千歳空港方の先頭車、乗る前に位置を押さえておく

721系のトイレは、新千歳空港方の先頭車の後位デッキにあります。編成の中央ではなく端に寄っているので、逆側の車両に乗ってしまうと、混雑した車内を何両も歩くことになります。

札幌から新千歳空港へ向かう場合、進行方向の先頭側がトイレのある車両です。逆に空港から札幌へ向かう場合は、進行方向の最後尾がトイレ側になります。空港利用でフライト前後にトイレが不安なとき、あるいは小さな子どもと一緒のときは、この位置関係を頭に入れてホームで並ぶ位置を決めておくと安心です。

なお、快速「エアポート」で札幌〜新千歳空港間は最速37分、特別快速なら33分です(JR北海道公式「エアポート」ページより)。この程度の乗車時間ならトイレなしでも乗り切れることが多いのですが、小樽から新千歳空港まで乗り通すと1時間を大きく超えます。長距離利用ならトイレ側の車両を選んでおくのが無難です。

4号車のuシートは1,000円払う価値ある?2026年3月改定後のリアルな損得

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2026年3月14日から1,000円、えきねっとなら800円

快速「エアポート」の指定席「uシート」の料金は、2026年3月14日乗車分から1,000円(小児半額)になりました。JR北海道は普通・快速列車の座席指定料金を1,000円に統一する改定を行っており、その対象がこのuシートです(SL冬の湿原号で運転する列車は除外)。

ただし、同じ席に800円で座る方法があります。インターネット予約「えきねっと」で買える「在来線チケットレス座席指定券」なら800円(小児半額)で、しかもこの割引は通年設定。駅の窓口や券売機で紙のきっぷを買うと1,000円、スマホで予約すれば800円。同じ座席で200円の差がつく仕組みになっています。

買い方 窓口・券売機 えきねっと(チケットレス)
指定席料金 1,000円 800円(おすすめ)
札幌〜新千歳空港の運賃 1,230円 1,230円
合計 2,230円 2,030円

詳しい改定内容はJR北海道「普通・快速列車の座席指定料金、特別車両料金の改定について」で公表されています。

300円から始まったuシート料金、ここまで上がってきた経緯

uシートの料金は、登場した1992年当時は300円でした。そこから2016年3月26日に520円、2019年10月1日に530円、2022年4月1日に840円、そして2026年3月14日に1,000円と段階的に引き上げられてきました。1992年比で3倍を超えた計算になります。

背景にあるのはJR北海道の経営環境です。2025年4月1日には運賃そのものも改定され、平均改定率は税込7.6%(普通旅客運賃6.6%・定期旅客運賃18.9%)、初乗り運賃は200円から210円になりました。札幌〜小樽は750円から800円へ50円の値上げ。座席指定料金だけが上がっているわけではなく、全体的な収支改善の一環です。

とはいえ、えきねっとのチケットレス割引を通年設定にしたのは利用者にとってプラスの変更です。「値上げと同時に、安く買う手段も用意した」というのが2026年改定の実態。運賃の詳細はJR北海道「運賃改定について」で確認できます。

実は普通列車として走るときは追加料金0円で座れる

ここが721系のいちばんおいしいポイントです。uシート車を組み込んだ6両編成が普通列車として運転されるとき、4号車のuシートは自由席として開放され、追加料金なしで座れます。1,000円払うはずのリクライニングシートに、運賃だけで座れるわけです。

また、快速「エアポート」でも、全区間または一部区間でuシート車を自由席として開放する列車が設定されることがあります。早朝・深夜など、指定席の需要が薄い時間帯に多いパターンです。

⚠️ よくある失敗

「uシートに座りたい」と券売機で指定席券を買ったら、その列車はuシート車を自由席開放していた、というパターン。払わなくてよかった1,000円を払うことになります。乗る列車が自由席開放かどうかは駅の案内表示や車両側面の表示で確認できるので、買う前に一度チェックしましょう。

逆に言えば、指定席として運転される列車で自由席のつもりで4号車に乗り込むと、車内改札で指定券を求められます。「uシート=いつでも有料」でも「いつでも無料」でもなく、列車ごとに扱いが変わると覚えておくのが正解です。

荷物置き場・コンセント・チケットホルダーが付く

uシートの装備は、通常の指定席よりもう一段上を狙った内容になっています。JR北海道の列車ガイドによれば、座席は通常の指定席より座席幅が広く、シートピッチも拡大。大型テーブル、ノートパソコン用のコンセント、チケットホルダーが備わります。

空港連絡列車として決定的に効くのが大型荷物置場です。大きなトランクケースを置けるスペースが確保されているので、スーツケースを膝の前に抱えたまま37分過ごす必要がありません。新千歳空港から札幌へ向かうとき、荷物が大きいほどuシートの価値は上がります。

721系の6両編成では、この4号車が全室uシート。2000年11月に半室設定でスタートし、2003年に全室化されました。座席下のスペースも広く取られているので、足元にリュックを置いても窮屈になりにくい構造です。

番台で乗り心地が違う!F編成の見分け方と「当たり編成」の探し方

0番台はサイリスタ位相制御、屋根の上に抵抗器が載っている

721系の最初のグループが0番台で、1〜4次車の14本が該当します。制御方式はサイリスタ位相制御、主電動機は直流電動機。この世代を見分けるいちばん確実な目印が、屋根の上に載っている抵抗器です。ホームの端から編成を見上げると、屋根上に箱状の機器が並んでいるのが0番台。

音の面でも違いがはっきりします。VVVFインバータ車の「ヒュイーン」という電子的な音ではなく、モーターそのものの唸りが直接聞こえてくるのが0番台。加速時に床下から低い唸りが立ち上がってくる感覚は、この世代でしか味わえません。

音を楽しみたいなら、モーターを積んだ車両(電動車)の車端部、台車の真上あたりの席が狙い目です。逆に静かに過ごしたいなら、モーターのない先頭車を選ぶと床下からの音が減ります。

1000番台と3000番台、VVVFと130km/h対応の世代

6〜7次車の1000番台(9本)は、GTO素子のVVVFインバータ制御にかご形誘導電動機を組み合わせた世代です。1両ごとに制御装置を持つ1M方式を採用しているのも特徴で、0番台とは走行音がまったく違います。

3000番台(7本)は、2〜5次車を改造して生まれたグループ。130km/h対応の改造が施され、前照灯はHIDランプ、車内には液晶モニタが設置されました。営業運転での最高速度は120km/hですが、車両としてのポテンシャルは一段上ということになります。

番台 本数 特徴
0番台 14本 サイリスタ位相制御・直流電動機・屋根上抵抗器
100・200番台 3本 6両固定編成・モハ720形・トイレと車掌室を装備
1000番台 9本 GTO素子VVVF・かご形誘導電動機・1M方式
3000番台 7本 130km/h対応改造・HIDランプ・液晶モニタ
4000・5000番台 7本 IGBT素子VVVF・2003年8次車との混成編成

4000・5000番台は2003年生まれの最終グループ

721系で最後に増えたのが、2003年の8次車を組み込んだ4000・5000番台(7本)です。制御装置はIGBT素子のVVVFインバータ、付随車も新型に置き換わりました。1988年に登場した形式に、15年後の技術で作った車両を混ぜているので、同じ編成の中で世代が違うという面白い構成になっています。

この世代は快速「エアポート」の6両編成に多く充当されてきました。現在運用に入っている6両編成には、F-3101/3201、F-3102/3202、F-3103/3203、F-3123/3222といった3000番台系のほか、F-4101/4201からF-4104/4204、F-5101/5201からF-5103/5203という4000・5000番台系が並びます。

ただし置き換えの矢面に立っているのもこのグループです。2024年度にはF-4101+F-4201編成が廃車となり、2026年7月には苗穂工場で5000番台編成が解体される様子が確認されています。快速「エアポート」用の6両編成から順に数を減らしているのが現状です。

クハ721-1009は「1両まるごとuシート」のレア車両

721系のなかで特に珍しいのが、クハ721-1009という先頭車です。この車両は先頭車でありながら全室がuシート仕様になっており、3両編成のF-1009編成に組み込まれています。6両編成の4号車が全室uシートというのが標準パターンなので、先頭車が丸ごとuシートというのは異例です。

「クハ」というのは運転台がありモーターを持たない車両を表す記号で、この命名ルールを知っていると形式番号から車両の役割が読み取れます。クハ721-1009の場合、721系の1000番台グループに属する制御車、という意味になります。

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札幌運転所の721系は3両編成17本・6両編成9本の計105両。3両編成にはF-1、F-2、F-3、F-8からF-14といった原形グループ、F-3017・F-3019・F-3020・F-3021の130km/h対応グループ、そしてF-2107・F-5001・F-1009という個性的な編成が含まれます。編成番号は車体に表示されているので、ホームで確認してから乗る車両を選ぶこともできます。

今どこで会える?札幌圏で乗れる路線と狙うべき時間帯

函館本線 小樽〜札幌〜滝川がメインの舞台

721系にいちばん高い確率で会えるのが函館本線の小樽〜札幌〜滝川です。札幌を中心に西は小樽、東は滝川まで、普通列車と快速で幅広く運用されています。とくに小樽方面は快速「エアポート」も乗り入れるため、6両編成の721系に当たるチャンスがあります。

札幌〜小樽の運賃は800円(2025年4月1日改定後)。快速「エアポート」なら30分台で結びます。2026年3月14日のダイヤ改正では、札幌10時台・11時台発のほしみ行き普通列車のうち各1本が小樽まで延長され、この時間帯の小樽行きは快速・特別快速と合わせて毎時4本になりました。日中に小樽へ向かうなら、以前より選択肢が増えています。

📍 札幌駅
所在地 北海道札幌市北区北6条西4丁目
路線 函館本線・千歳線・学園都市線(札沼線)
公式サイト JR北海道 公式サイト

千歳線・室蘭本線は新千歳空港と苫小牧まで

札幌から南へ向かう千歳線・室蘭本線では、新千歳空港と苫小牧の両方向で721系が走っています。快速「エアポート」の6両編成として新千歳空港へ、普通列車として沼ノ端・苫小牧方面へ、という使い分けです。

快速「エアポート」は1日163本という高頻度運転で、日中の9時から16時は毎時6本(特別快速1本・快速3本・区間快速2本)。所要時間は札幌〜新千歳空港で特別快速33分、快速37分、区間快速43分です。ただし721系が入るのは快速・区間快速の6両編成運用で、733系3000番台・4000番台と共通なので、狙って乗るなら車両の顔を確認してから乗り込むことになります。

🚆 快速「エアポート」6両編成の号車ガイド

1〜3号車 自由席(721系なら転換クロスシート)

4号車 uシート(指定席・全区間指定/1,000円・えきねっと800円)

5〜6号車 自由席

📍 新千歳空港駅 北海道千歳市美々

学園都市線(札沼線)は北海道医療大学まで

札幌から北東へ延びる学園都市線(札沼線)でも、札幌〜北海道医療大学の電化区間で721系が運用に入ります。この路線は通学利用が多く、朝夕は混雑します。転換クロスシートの721系が来ると座席数のぶん座れる確率は上がりますが、立ち席スペースはロングシート車より狭くなります。

学園都市線では731系・733系・735系・737系と共通運用が組まれているため、721系が来るかどうかは時間帯とその日の運用次第です。確実に乗りたいなら、函館本線や千歳線のほうが出会える確率は高くなります。

岩見沢〜旭川は2024年3月15日で撤退済み

かつて721系は函館本線を旭川まで走っていましたが、岩見沢〜旭川間の運用は2024年3月15日で終了しました。旭川方面で721系を待っても、もう来ません。この区間で近郊形電車に乗りたい場合は、733系や737系が対象になります。

撤退の理由は車両数の減少と運用の効率化です。廃車が進んで編成数が減れば、走らせる範囲も狭くなる。721系の活動範囲は札幌を中心とした圏内に縮小し、いまは小樽・滝川・苫小牧・北海道医療大学を結ぶエリアが主戦場になっています。

「乗りに行くならどこ?」という質問への答えは、札幌駅を拠点にして函館本線の小樽方面か千歳線の空港方面で待つのが最も効率的、ということになります。札幌駅なら複数方面の列車が集まるので、ホームで待っているうちに721系が来る確率が高くなります。

なぜ快速エアポートから引退するの?733系4000番台に置き換わる本当の理由

2028年度末までにエアポート撤退、2030年度に全車置き換え

721系の今後については、はっきりした計画が公表されています。JR北海道が2022年2月9日に発表した長期環境目標において、2030年度までに721系の全車を置き換える方針が示されました。さらに快速「エアポート」の運用からは、2028年度末までに撤退する見通しです。

廃車は2023年度から始まっており、2024年度にはF-4101+F-4201編成が廃車に。2026年7月11日には苗穂工場で5000番台の6両編成が解体されている様子が確認されています。数字の上では105両が残っていますが、置き換えのペースを考えると、この数字は毎年確実に減っていきます。

⚠️ 注意
「2030年度まで走る」と考えると余裕があるように見えますが、実際には快速「エアポート」用の6両編成から先に置き換わります。転換クロスシートで空港まで行きたいなら、残り時間は表面上の数字より短いと考えておいたほうが確実です。

置き換えの本命は733系4000番台(2024年10月25日デビュー)

721系の後を継ぐのが733系4000番台です。2024年10月25日に営業運転を開始した6両編成で、2025年までに6両×7編成、計42両を導入する計画が示されています。既存の733系3000番台と同じく快速「エアポート」用ですが、細部がマイナーチェンジされています。

733系のラインナップを整理すると、0番台が2012年6月1日デビューの3両編成(札幌圏の普通列車用)、1000番台が2016年3月26日デビューの3両編成(はこだてライナー用)、3000番台が2014年7月19日デビューの6両編成(快速「エアポート」用)、そして4000番台が2024年デビューの6両編成という構成です。

4000番台の目立つ装備が15インチの液晶ディスプレイで、日本語・英語・中国語(簡体字)・韓国語の4言語に対応しています。新千歳空港を利用する海外からの旅行者が増えていることを踏まえた仕様で、721系の時代にはなかった配慮です。

ロングシート化は「座り心地より立ちやすさ」への割り切り

733系はロングシートが基本です。「快適な転換クロスシートをやめてロングシートにするのは退化では」と感じる人もいますが、置き換えには実務的な理由があります。ラッシュ時間帯の立席スペース確保と、大型スーツケースを持つ旅行者への対応です。

転換クロスシートは座席が通路に張り出すぶん、立ち客が入れるスペースが狭くなります。快速「エアポート」は毎時4本から5本、6本と増便を重ねてきましたが、それでも需要に追いつかない状況。1本あたりの詰め込み効率を上げるには、ロングシート化が現実的な解決策になります。

加えて、3000番台以降はデッキを廃止してステップレス化しており、通路が広く車いすやベビーカーでも動きやすい構造になりました。車内レイアウトを統一することで運用の効率化と保守コストの削減も図られています。「快適さを捨てた」というより、「多くの人を運ぶ機能を優先した」というのが実態に近い判断です。

比較項目 721系 733系4000番台
営業運転開始 1988年11月3日 2024年10月25日
普通車の座席 転換クロスシート 片持ち式ロングシート
デッキ あり(中間電動車を除く) なし(ステップレス)
車内案内表示 液晶モニタ(3000番台) 15インチ液晶・4言語対応
uシート 6両編成の4号車 4号車

※ガタンゴトン研究所調べ(JR北海道公式サイトおよび公表資料をもとに整理)

uシート自体は733系にも引き継がれる

安心材料もあります。uシートは733系3000番台・4000番台にも4号車として設定されているため、有料指定席の快適性は置き換え後も維持されます。リクライニングシート、大型テーブル、コンセント、荷物置き場という装備は変わりません。

つまり2028年度末以降に失われるのは「運賃だけで転換クロスシートに座れる」という選択肢です。1,000円(えきねっと800円)を払えば快適な席には座れる。無料で快適な席に座れるのが721系の特権だった、という整理になります。

この観点で言えば、721系が普通列車として走っているときに4号車のuシートが自由席開放されるパターンが、いまいちばん「お得な乗り方」です。追加料金0円でリクライニングシートに座れる機会は、721系の引退とともに札幌圏から減っていきます。

721系の転換クロスシートに確実に座るための実用テクニック

3両編成を狙うなら普通列車、6両編成なら快速「エアポート」

721系には3両編成17本と6両編成9本があり、それぞれ運用の傾向が違います。6両編成は快速・区間快速「エアポート」や6両運転の普通列車3両編成は札幌圏の普通列車が中心です。狙う編成によって、待つべきホームが変わります。

6両編成に乗りたいなら、札幌駅で新千歳空港方面か小樽方面の快速「エアポート」を待つのが確実です。ただし733系3000番台・4000番台と共通運用なので、来る車両は運次第。ホームに入ってきた電車の前面が傾斜した大きな窓なら721系、フラットな顔なら733系です。

3両編成を狙うなら、日中の普通列車が有力です。快速の合間に走る各駅停車は、3両編成の運用が回ってくる頻度が高くなります。時間に余裕があるなら、札幌駅のホームで2〜3本見送ると、そのうち1本は721系という感覚で待てます。

札幌駅始発を待てば座席の争奪戦を避けられる

座って乗りたいなら、札幌駅で始発列車を待つのがいちばん確実です。札幌駅は函館本線・千歳線・学園都市線が集まるターミナルで、ここを始発とする列車が多数設定されています。途中駅から乗ると立つ可能性が高い区間でも、始発から乗れば座席を選べます。

時間帯の目安としては、通勤ラッシュのピークを外した日中の10時から15時台が最も落ち着いています。快速「エアポート」は日中でも毎時6本走っているので、1本見送っても待ち時間は10分程度。転換クロスシートの窓側を確保したいなら、この時間帯に1本待つ判断がしやすくなります。

🎯 裏ワザ

721系の6両編成が普通列車として走る列車を狙うと、4号車のuシートが自由席開放されて追加料金0円でリクライニングシートに座れます。駅の案内表示で「自由席」と出ているか、車両側面の表示を確認してから乗り込むのがコツです。

転換クロスシートの向きは自分で変えられる

転換クロスシートは、背もたれを反対側に倒すことで進行方向に向きを変えられます。座席の背もたれ下部や側面に手をかけて、進行方向へ押すように動かすと「カタン」と切り替わります。折り返し列車で座席が逆向きのまま止まっていることも多いので、乗ったら自分で直せます。

ただしマナーとして、後ろの席に人が座っていないことを確認してから動かしてください。背もたれが動くと後ろの人のスペースが変わるため、無言で転換すると驚かせてしまいます。混雑時は無理に向きを変えず、そのまま座るほうが無難です。

シーン別の使い分けとしては、旅行や観光なら景色が見やすい海側・進行方向向き、通勤ならデッキに近くて降りやすい席、家族連れなら4人で向かい合わせにできるよう2列を転換して使う、という選び方ができます。転換できる自由度こそが、この座席の持ち味です。

よくある失敗:来た電車がロングシートで期待が外れる

もうひとつありがちなのが、「721系に乗るつもりでホームに立っていたら、来たのは733系のロングシート車だった」というパターンです。721系は731系・733系・735系・737系と共通運用が組まれているため、どの列車に何系が入るかは事前に確定していません

この失敗を避けるには、時刻表ではなく現物を見て判断するしかありません。ホームに入ってくる列車の前面形状と帯の入り方を確認し、721系でなければ1本見送る。日中の札幌圏なら次の列車まで10分前後なので、待つコストは小さく済みます。

📝 721系に乗るためのチェックリスト

  • 札幌駅を拠点に、函館本線(小樽・滝川方面)か千歳線(新千歳空港方面)で待つ
  • 前面の窓が大きく傾斜していれば721系、フラットな顔なら733系
  • 日中10時〜15時台は本数が多く、見送っても待ち時間が短い
  • 6両編成の普通列車なら4号車のuシートが自由席開放されることがある
  • 指定席として運転される列車では、4号車に乗る前に指定券が必要

まとめ:転換クロスシートに座れる時間はもう長くない

🚃 この記事の結論

721系は札幌圏に105両が残る転換クロスシート車です。快速エアポートからは2028年度末までに撤退し、2030年度に全車置き換えの計画です。

✅ 要点チェック
  • デビュー:1988年11月3日、製造135両
  • 在籍:3両17本・6両9本の計105両
  • uシート:4号車1,000円・えきねっと800円
  • 会える路線:函館本線・千歳線・室蘭本線・学園都市線
  • 引退:エアポートは2028年度末・全車2030年度

721系は、1988年に登場したJR北海道の近郊形電車です。北海道の普通列車として初めて冷房を積み、JRグループで初めてワンハンドルマスコンを採用した、意外に先進的な車両でした。2+2列の転換クロスシートとデッキ付きの車内は、後継の733系にはない特徴です。

いま札幌運転所に在籍するのは3両編成17本・6両編成9本の計105両。函館本線の小樽〜札幌〜滝川、千歳線・室蘭本線の札幌〜新千歳空港・苫小牧、学園都市線の札幌〜北海道医療大学が主な活躍の場です。岩見沢〜旭川間からは2024年3月15日で撤退しました。

そして置き換えは着実に進んでいます。733系4000番台が2024年10月25日にデビューし、快速「エアポート」からは2028年度末までに撤退、2030年度までに全車が置き換わる計画です。ロングシート化はラッシュ時の立席スペース確保と大型スーツケース対応のためで、uシート自体は733系にも4号車として引き継がれます。

次にやることは具体的です。まずは札幌駅に行って、函館本線の小樽方面か千歳線の新千歳空港方面のホームで、前面の窓が大きく傾斜した電車を待ってみてください。日中の10時から15時台なら本数が多く、1本見送っても10分ほどで次が来ます。6両編成の普通列車に当たれば、4号車のuシートが自由席開放されていて、追加料金0円でリクライニングシートに座れる可能性もあります。

uシートを指定席として使うなら、券売機で1,000円を払うよりえきねっとのチケットレス座席指定券800円のほうが200円お得です。札幌〜新千歳空港の運賃1,230円と合わせて2,030円。スーツケースを持って空港へ向かうなら、この200円差は覚えておいて損はありません。

※運賃・料金・運転本数は2026年8月時点の情報です。最新の情報はJR北海道公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

新幹線の窓側席と駅弁をこよなく愛する鉄道ファン。乗り換え案内や座席選びのコツ、お得なきっぷ情報など、鉄道旅をもっと快適にするための実用的な情報を中心に発信しています。交通手段の比較や空港アクセスガイドも得意分野です。

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